各社が相次いでリリースした液晶テレビ夏モデルの中で、ちょっと個性的な機能を持っているのが東芝の「ちょっとタイム“face”」だ。デジタル放送のストリーム録画にも対応するHDDレコーダーを内蔵し、汎用のWebブラウザ、電子メール送受信機能を備えるなど、リビングでのITを一手に引き受ける機能を備えている。
HDDレコーダー内蔵が特徴の製品だが“パッと見”はそれを感じさせるデザインではない。HDDレコーダーはスタンドを兼ねており、「ずいぶんごついスタンドだな」と思わせる程度だ。ディスプレイ部の寸法は同社のLC100シリーズの26インチモデル(26LC100)とまったく同一で、液晶パネル部のスペックも同一。LC100をベースにHDDレコーダー機能を一体化した製品と思えばいいだろう。
なお、内蔵のHDDレコーダー機能については、既にレビュー済みのため、今回はとくに触れない。液晶テレビとしての基本機能と画質を中心に見ていこう。
キーコンポーネントの液晶パネルは1366×768ピクセル、視野角170度、500カンデラと、最新製品としては水準のスペックで、実用的に映像を把握できる角度から見る限り画面が白っぽくなることもない。パネル表面はノングレア加工され、フレーム部もつや消し加工されているため、照明の映りこみや反射はほとんど気にならない。
入出力端子はAV入力が3系統で、D4端子1つ、S端子1つが含まれる。AV入力に関しては少し足りない印象もあるが、HDDレコーダーを内蔵している事を考慮すれば競合製品に大きく見劣るすることはない。ただ、既にDVDレコーダーを複数台所持している、といった人にはD端子やS端子の数は物足りないだろう。これに外部機器でのデジタル放送録画用にAV出力が1系統、オーディオ機器などへの接続用にオーディオ出力を1系統備える。AV出力にS端子が含まれない点はデジタル放送録画用としてはちょっと疑問も残る。
差替えが頻繁に発生しないであろうアンテナ端子、モジュラージャック、LANポートは背面に備える。アンテナ端子は地上波はアナログ、デジタル兼用で、地上波のアンテナ線は1つだけ接続すればいい。なおこの部分にはi.Link端子も備えるが、これは内蔵HDDレコーダーとの接続専用。実際、パイオニア「DVR-720H」を接続してみたが、デジタルレコーダーとしては認識されなかった。
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