「前編」で紹介したとおり、ソニーの新型ハンディカム「HDR-HC1」ではHDV1080i方式での撮影が可能だ。今週末あたりからテレビCMも流れ始め「身近な出来事やイベントを家庭用ビデオカメラでハイビジョンで撮影できる日がやってきた」とPRされている。
ハイビジョン対応テレビを所有している世帯数も、現在ではかなり増えているし、このCMを見て「HDR-HC1」に興味を持つ方は多いに違いない。仮にそうでなかったとしても、将来を見込んで「HDR-HC1」を購入するのは、決して早計ではないと思う。
さて、先週の土曜日(6月25日)は完璧に近い晴天だったので、待望の撮影が行えた。とはいえ、あまり時間も割けず、ごく近所をうろうろしているだけなのだが、幸いにも海も山もある場所なので、さまざまなシチュエーションで試せたと思う。
まずは汗をかきつつ、裏山に登ってみた。歩いて10〜20分程度とはいえ、本格的なビデオカメラと機材の組み合わせを運ぶとなると、ちょっとやっかいなのだが、「HDR-HC1」単体であれば、撮影時総重量は約780グラムですむ。これは付属のNP-FM50(ほかの家庭用ハンディカムでもよく採用されているタイプのインフォリチウムバッテリー)を装着した場合で、HDVモードでの実撮影時間は40分程度となる。
テープ自体の最長録画時間は、DV記録と同じく、一般的な60分テープであれば60分、もちろん、80分テープであれば80分の撮影が可能なため、標準バッテリーが1本だけでは心許ない。実際、今回は1時間にも満たない外出で、実撮影時間は10分程度だったが、ほとんど電源を入れっぱなしの状態だったこともあり、帰宅した時点でバッテリーの残量表示は15分程度になっていた。
しかし、予備バッテリー(オプション)を追加で携帯したとしても、たいしたことはない。また、大型のNP-QM91Dを組み合わせた場合でも、撮影時総重量は約930gにとどまり、2時間45分まで実撮影時間を延ばせる。
まずは、山の上からワイド端で撮影。こういう風景は「HDR-HC1」にまさしく最適だなという印象だ。静止画で見るとアラもあるが、動画で見ているかぎりは、隅々までくっきりと輪郭が立ち、細かい部分も描写してくれている。そして、そのまま光学最大(10倍)まで、ゆっくりとズームしていく。ズームレバーは一見すると、小型で頼りないが、手応えは比較的しっかりしており、素早い操作だけではなく、かなり緩やかなズーミングにも対応してくれる。
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