少し困ったのは、手ブレ補正のオン/オフ切替がメニュー画面からしか行えず、しかも、その項目を呼び出すには何度もタッチパネルを押さざるをえない点。ただ、これはテスト(レビュー)だから必要だった操作で、通常の使用では特に必要ないかもしれない。
「HDR-HC1」では、手ブレ補正に新アクティブイメージエリア方式を採用しているが、手ブレ補正がオンでもオフでも、いずれにせよ撮像エリアを切り出している。「HDR-HC1」の“業務用バージョン”「HVR-A1J」のように、手ぶれ補正オフ時なら「フルスキャン(1920×1080の全画素読み出し)モード」が利用できるのであれば話は別だが、特に手ブレ補正を頻繁にオン/オフする必要はないだろう。
ただ、ズーム操作であれば特に気にならないものの、パンをした場合は、手ぶれ補正オンではやはり動きが若干不自然になる。三脚使用での風景撮影などでは、手ブレ補正はオフにしたい。
帰りは山道側を降りつつ、直射日光の当たったごく明るい部分と影が混在する場面などを撮影してみた。すべてフルオートだが、暗い部分が潰れてしまうこともなく、それなりに階調が保たれている。
ほかにも、山頂の公園や海岸での撮影を行い、帰宅。さっそく、液晶テレビに接続して、鑑賞してみる。「HDR-HC1」本体には、D端子はもちろん、ピン端子×3を装備する余裕などないので、コンポーネント出力は特殊な端子だ。本体側面に、i.Link、USB(mini-B)、A/V OUTとともに並んでいる。端子の大きさはすべてが似通っているものの、形状はまったく異なるので、間違えて挿入してしまうことはない。付属のコンポーネント出力用ケーブルは、テレビ側がD端子になっている。
わが家のテレビはフルHDなどではなく、1280×768ピクセルの液晶パネルを採用したごく普通のハイビジョンテレビもの。そのせいもあってか、「HDR-HC1」で撮影した映像は、ハイビジョン放送を録画した風景と比べても、いいセンをいっているように思える。細かい部分のチラツキや、木々の描写においても、大きくひけをとってはいない。ただ、これは晴天下での映像にかぎり、雨天や室内、夜間など、照度が低い条件では、やはりそれなりの違いが出てしまう。
ピクチャーサーチ(画面を見ながらの早送り/巻き戻し)は、意外なほど滑らかに動作する。滑らかな分、映像は解像度はかなり低く、色情報も極端に減らされるのだが、何か映っているのか、どの場面かは十分に認識可能なレベルだ。
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