ファインダーをミラーに換えたことで、ボディは*ist DSよりも35グラム軽くなり、重量は約470グラムとなった。これはキヤノン「EOS Kiss Digital N」の約485グラムを抜いて、デジタル一眼レフ機として世界最軽量だという。
外形寸法は*ist DSとほぼ同じで、ボディのデザインにもほとんど差はない。小型ながらホールド性に優れたグリップ、35ミリ判換算で28ミリの焦点距離をカバーする内蔵ストロボ、SDメモリーカードのスロットなどを受け継ぐ。
電源の仕様もこれまでと変わらず、CR-V3リチウム電池2本、もしくは単三形のリチウム電池やニッケル水素電池、アルカリ電池4本に対応する。CR-V3使用時のCIPA準拠の電池寿命は、ストロボ発光なしで約850枚と十分なレベル。充電の手間がかからないことは、他社モデルに勝るメリットだ。
アクセサリーとしては、外部ストロボのほか、リモコンやケーブルスイッチ、ACアダプターなどが用意される。フォーカシングスクリーンの交換や、バッテリーグリップの使用には非対応となる。
機能面は、低価格化のためかスペックダウンした部分がいくつかある。例えばAFは、*ist DSの11点測距から、*ist DLでは3点測距へと簡略化した。メニューの設定から、中央1点測距と3点ワイドの測距の切り替えはできるが、AF合焦時にファインダー内の測距点が点灯するスーパーインポーズ機能も省かれてしまった。
連写のスピードは、*ist DSと同じく秒間2.8コマだが、連続して撮れる枚数はやや減り、JPEG最高画質では8コマから5コマに、RAWモードでは5コマから3コマにダウンしている。
逆に*ist DSから進化した機能としては、従来はピクチャーモードの「動体」を選んだ場合のみに機能したコンティニュアスAFが、プログラムAEや絞り優先AE、シャッター優先AEなどの他のモードでも選択可能になったことが挙げられる。また、従来はカスタムメニューから設定していたISO感度のオート設定が、通常のISO感度メニューからスムーズに選べるように改良された。
これら以外の機能は、*ist DSをそのまま継承する。撮影モードは、P(プログラムAE)、Tv(シャッター優先AE)、Av(絞り優先AE)、M(マニュアル露出)のほかに、いわゆるシーンモードに相当するピクチャーモードとして、「人物」や「風景」、「マクロ」、「動体」などの7シーンを用意する。シーン選択を自動で行う独自のオートピクチャーモードもある。
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