アイリバー・ジャパンの「H10[1GB;color]」「H10[512MB;color]」は、ストレージにフラッシュメモリを使用した小型ポータブルプレーヤー。名前が示すように同社製HDDプレーヤー「H10」のシリーズ製品だが、愛称の“H10Jr.”から分かるように、H10をそのままスケールダウンしたような愛らしいスタイリングが魅力だ。
本体サイズは42.5(幅)×71.8(高さ)×16(厚さ)ミリ、約50グラム。HDDを搭載したH10は54.6(幅)×99.5(高さ)×15(厚さ)ミリ 約95グラムなので、厚さはあまり変わらないものの、縦横の寸法が一回り小さくなった。
サイズこそ違うが外観はほぼH10と同様で、カラー液晶や各種操作を行う「タッチスクロール」を備える点も共通している。左側面にはホールドスイッチを兼ねた電源ボタン、右側面には「再生/停止」「早送り」「早戻し」のボタンを備える。
タッチスクロールとは、センサー部分を上下方向に触れると画面のカーソルが上下に移動し、選択したい場所までカーソルが移動したら、センサー部の右上にある「○」ボタンを押して選択する、というインタフェース。
非常に直感的な操作が可能なのだが、本製品はH10と比べるとセンサー自体のサイズが小さいので、指を滑らせるというよりもセンサーの上下を指の腹で軽く押す感じの方が操作しやすく感じた。
液晶サイズは小型化された本体にあわせて1.2インチとなっているが(H10は1.5インチ)、認識性は良好で、フォントも読みやすい。ネックストラップを装着できるよう、左肩に取り付け穴が設けられたが、H10が備えていたバッテリーの脱着機構は省かれている。
再生可能なファイル形式はMP3/WMA/OGG/ASF(Windows DRM対応)。電源には内蔵のリチウムポリマー充電池を使用し、1回の充電で約40時間の連続再生が行える。
楽曲の転送には付属ソフトの「iriver plus2」を利用する。iriver plus2は3つのウィンドウ(プレーヤー/プレイリスト/メディアライブラリ)に分割されており、楽曲の管理はメディアライブラリから行う。なお、iriver plus2はGracenoteのCDDBも備えており、CDからWMA形式でのリッピングも行えるほか、Windows DRMのファイルを扱うこともできる。
インターネットが接続された状態ならば、ソフト自体のバージョンと接続されたデバイス(今回ならばH10Jr.)のファームウェアを確認する機能も備えている。ソフト自体のバージョンをチェックする機能を備えた製品はほかにもあるが、接続されたデバイスのファームウェアチェックまでをしてくれる製品は少ない。
H10Jr.との同期については、「自動同期」と「手動転送」の2つが用意されている。自動同期の場合には、ライブラリ全体とすべてのプレイリストを対象にするか、プレイリストのみを転送するかを選択できる。
転送が完了すれば、H10Jr.で再生を行うことができる。ID3タグに対応しているので、転送した楽曲に情報が埋め込まれていれば、アーティスト名やアルバム名、ジャンルなどから選曲が可能だ。
再生中の画面では、アーティスト名、曲名、経過時間、トラックナンバー、ファイル形式などが表示される。音量の調節はタッチスクロールで行う。キー入力に対する反応も機敏で、操作中にストレスを感じることはない。
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