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TV、PC、カーナビそしてゲームにも新たな活用方法を広げる、シャープ液晶技術の可能性(1/2 ページ)

» 2005年07月14日 18時01分 公開
[岩城俊介,ITmedia]

 シャープは7月14日、都内ホテルで同社液晶技術に関する発表会を開催した。発表されたのは、左右に異なる映像を表示させる「デュアルビュー液晶」と、液晶視野角を広視野/狭視野に切り替えることができる「ベールビュー液晶」の2種類で、同社が従来より開発していた3D表示技術を応用した液晶表示技術となる(仕組みや概要詳細についてはこちらを参照)。

 デュアルビュー液晶は、一般的なTFT液晶パネル上に「視差バリア」を設けることにより左右に光を分離し、視聴する角度により異なる映像を表示させることを可能とする技術。利用シチュエーションとして、

  • リビング設置の大型液晶TV1台にて、親子で異なる番組を視聴する
  • 対戦ゲームなどの用途にて、各々異なる人称・画面で表示させる
  • カーTV/カーナビ用途にて、運転者視点からはナビ画面、助手席からはTV映像などを表示させる
  • 対面接客時にて、客側/店舗側(機密情報など)でそれぞれ別の情報画面を表示し、接客を行う
  • 大型電子ポスターなど大型屋外広告にて、進行方向別にそれぞれ別の情報画面を表示する

 といったことが挙げられる。

photo 26インチ液晶IT-TVでの表示デモ。画面に対して左側にいる人からは赤ちゃんの映像が、右側にいる人(写真では鏡内の映像)は飛行機コックピット内の映像といったように、1台のTVでまったく別々の映像を視聴できる

 対企業向けとして、大型液晶パネルを用いた屋内・屋外の広告表示用パネルへの活用が提案されている。たとえば画面に対して右側方向に食品に関する展示会が、左側方向には衣類に関する展示会が催されているといった場合、左から来る人には「食品系」、右から来る人には「衣類系」と別の映像を表示できることにより、人が進む進行方向へ効果的に促せるような仕掛けも行える。

photo 進行方向が右側の人向け、左側の人向けに別々の映像を表示できることで、省スペースでより効果的な広告展開ができる

 コンシューマユーザーとしてはゲーム表示用画面へ活用が、より実用的だと感じられるポイントの1つだ。レース/バトルといった対戦ゲームでは、画面を上下ないし左右に切って1つの画面に表示する、あるいはどちらか一方の人称画面でといった表示がよくある方法だが、デュアルビュー液晶により活用方法が大きく広がるといえる。

photo 左側ユーザーは侍風キャラクター人称(左)で、右側ユーザーは怪獣風キャラクター人称(右)で表示される(1台のディスプレイを、角度を変えて撮影)
photo 左側ユーザーは赤い車を操作(左)、右側ユーザーはその1台前にいる青い車を操作(右)している(同上)

カーナビなどの車市場デバイス、PC・ケータイ向けにも

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