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パイオニア、マルチチャンネルの「低音ズレ」を解消する新技術

» 2005年07月15日 17時36分 公開
[ITmedia]

 パイオニアは7月15日、DVDビデオやDVD-Audioなどマルチチャンネルオーディオのソフト制作時や再生時に発生する低音のズレ(時間遅れおよび位相のズレ)を解消する技術(フェイズコントロール技術)を開発したと発表した。

photo 発表されたフェイズコントロール技術が導入されていることを示すマーク

 マルチチャンネルオーディオではフロントやリアといったメインチャンネルのほかに、低音専用のLFE(Low Frequency Effect)チャンネルが設けられており、ここから低音が再生される。LFEチャンネルには低音だけをスルーするローパスフィルターが設けられているのだが、このフィルターが原因で遅延が発生し、結果として、LFEチャンネルとその他のメインチャンネル間で低音のズレが生じてしまっていたという。

 同社が開発したフェイズコントロール技術は、ソフトの制作時やAVアンプ通過時、サブウーファー再生時いう低音ズレの発生する各プロセスに対して補正を行うことができる。結果として、非常に高品質なマルチチャンネルオーディオの再生が可能になるという。

 同社ではこの技術について特許を申請中だが、ソフト制作業界に対しては技術とマークを無償でライセンスし、本技術の普及をはかる計画だ(ハードウェア業界にもライセンス自体は行われる)。また、本技術を搭載した新製品を近々発表する予定であるほか、8月にCHAGE and ASKAがファンクラブ会員向けに発売するDVDには、このフェイズコントロール技術が採用されることも明らかにされた。

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