IXY DIGITALシリーズはデザインが人気のモデルだ。IXY DIGITAL700は微妙な曲面を使って、柔らかなイメージを演出している。本体を見ると背面は液晶モニターが大きいこともあり、やや持ちにくい印象を持つが、実際にはそうでもなく、撮影時は前面の「Canon」ロゴが右手中指の滑り止めになって持ちやすい。撮影時に誤って別のボタンを押してしまうということもなかった。ズームはシャッターボタンの周りにあるレバーを左右に回して操作する。撮影モードダイヤルも親指で操作できるなど、操作類はほぼ問題ない。
ただ、電源スイッチの位置だけは気になった。
電源スイッチは本体上部にあり、スイッチを一度押すと電源が入り、もう一度押すと電源が切れる。慣れれば操作しにくいと言うことはないが、個人的にはこのタイプは好きではない。電源を入れたつもりで電源が入らないことがよくあるためだ。最近のモデルでは電源ボタンを押している時間が短くてもスイッチが反応するように改良はされているものの、やはり電源のOn/Offは目で確認する必要があった。電源スイッチのクリック感もない。これは誤操作を防ぐためにあえてクリック感をなくしているのだろうが、急に撮影するときなどは必要以上に強い力で押してしまうようになるので、もう少しクリック感を出すか、スライドスイッチなどに変更してほしい。
メニュー画面のデザインはIXY DIGITALシリーズではお馴染みのもの。ただ、液晶モニターの大型化によって改良されている。「MENU」ボタンを押して現れる画面はお馴染みのものだが、撮影中の画面などは変わっている。ストロボなどの設定を変更すると、画面上に大きくアイコンが現れたあと、アニメーションして小さくなる。撮影モードを変えたときも同様だ。また、画像を保存するフォルダは曜日、月ごと、日にちごとに自動作成して撮影画像を保存できるため、画像整理を自分の用途に合わせることができる。
画像サイズや露出補正などはファンクションメニューから操作する。こちらはプレビュー画面のまま設定を変更でき、変更はすぐにプレビューに反映されるので、ホワイトバランスを変更したり、露出補正するときに便利だ。また、ファンクションメニューを出したまま撮影することもできるので、1枚だけホワイトバランスを変えて撮影したいときや、露出を何段階か調整して撮影して、最後に露出を戻すときも便利である。
個人的に便利だったのはグリッドラインを表示する機能だ。写真のバランスを取ったり、傾いて撮影しないよう水平をチェックするときに便利なものである。ライン数も縦横2本ずつで邪魔にならないため、今回の撮影ではほとんどグリッドラインを表示したまま撮影を行った。
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