アイ・オー・データ機器は9月7日、デジタル放送用のHDDレコーダーの新シリーズ「Rec-POT F」を発表した。新たにプレイリストによる簡易編集をサポート。余分なシーンをカットした状態でD-VHSや別のRec-POTにムーブできるようになった。9月下旬に発売する予定で、価格はオープン。店頭では5万9800円程度で販売される見込みだ。
Rec-POTシリーズは、デジタルチューナー内蔵テレビや単体チューナーとIEEE 1394で接続し、HDDにTS記録(Transport Stream)するHDDレコーダー。デジタル放送の画質を落とすことなく、またケーブル1本で接続できる“外付けHDD感覚”だ。
新製品は、250GバイトのHDDを搭載した「HVR-HD250F」の1モデル。従来モデルの「Rec-POT M」シリーズと比較すると、筐体サイズはそのままだが、「家電と融合するように」(同社)フロントパネルが鏡面仕上げになり、インシュレーターの役目をするゴム足は太くなった。
付属のリモコンも大きくなり、テレビを操作するボタンが付いた。テレビ操作は、チャンネル、入力切替、音量、そして消音(ミュート)といった基本的な部分のみをサポート。また、Rec-POTを複数繋いだ場合に操作するユニットを選択する「ユニット番号ボタン」が4つに増えている(従来は2つ)。
背面にはモード切り換えスイッチ(後述)と2つのi-Link端子(4ピンのIEEE 1394)がある。i-Link端子にはディジーチェーン接続が可能で、一台のデジタルテレビ(または単体チューナー)に複数のRec-POTやD-VHSを同時に接続可能。このあたりの仕様は従来製品と同じだ。
デジタルチューナーは、家電各社の製品をほぼカバー。メーカーによって、i-Link端子がサポートするプロトコルに差があるため、「D-VHS」(従来のVCRモード)と「ディスク」という2つのモードを用意している。ディスクモードは、チューナーがRec-POTを“専用HDD”として認識するもので、ソニーや東芝など、一部メーカーのデジタルチューナーと組み合わせた場合に特殊再生機能が使用できる。なお、同時に接続できるRec-POTの数は、松下製チューナーの場合で2台、東芝製で5台、ソニーは15台など。対応機器については、同社サイトで情報を公開する予定だ。
新製品の目玉である「プレイリスト」機能では、番組一覧から。集画面を呼び出し、「IN点」「OUT点」による範囲指定が行えるようになった。従来機はストリーム録画した番組をそのまま視聴&ムーブするしかなかったが、今回は1番組あたり10個までシーンを設定可能。再生時には不要な箇所を飛ばしながら連続再生できるほか、ムーブ時には、必要な部分だけを選択してD-VHSやほかのRec-POTに番組を残せるという。
「ハイビジョンのコピーワンス番組でも、画質をそのまま、またプレイリスト機能でお気に入りの形にして移動することができる。ハイビジョン録画マスターのオリジナルコレクション作りに活用してほしい」(同社)。
今回は250Gバイトの1機種だけとなったが、同社はラインアップ拡充にも取り組む考えだ。「発売時期や詳細は未定だが、HDDを大容量化した次期モデルを検討する」。
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