機械産業記念事業財団は9月9日、東京・港区の「TEPIAプラザ」(機械産業記念館)で第18回展示「最先端技術展〜日本の未来をひらく〜」を開始した。家庭用ロボットからヒートアイランドを回避するナノテクまで、日本が誇る先端技術が目白押しだ。入場は無料。
アイティニティーの自律応答型調光ガラスは、夏場に欲しくなるハイテクガラスだ。涼しいときは無色透明だが、一定の温度を超えるとガラス面が白濁し、室内に降り注ぐ日光を遮ってくれる。展示では、2つのドライヤーをガラスの前にセット。来場者がスイッチを入れるとドライヤーがガラスを熱し始め、白くなっていくところがじっくりと観察できる。
「自律応答型調光ガラス」は、ガラス基板に特殊なハイドロゲルを約0.5ミリの厚さで封入した“積層体”になっている。このゲルが熱くなると、「分子間の自己組織化によるゾルーゲル相転移」で可逆変化を起こし、色を変えるのだという。ちなみに、白濁したときは日射を約80%カット。紫外線だけは常時100%カットしてくれる。
日本ペイントの「ATTSU-9」は、太陽光に含まれる赤外線を反射させ、温度上昇を抑制する機能性塗料だ。これを屋根や壁に塗ると建物の蓄熱と発熱を抑え、室内の空調コスト削減や夜間の大気への放熱を緩和できる。ヒートアイランド現象に悩む東京のビルに塗りまくってほしい塗料だ。
なお、ATTSU-9はフッ素樹脂系塗料で耐久性が高く、長持ちするのもポイント。舗装した路面――つまりアスファルトに塗るための「ATTSU-9 ROAD」も用意されている。これを使用すると、夏場日中の路面温度を10度ほど下がるという検証結果も出ていて、国土交通省が公募した「路面温度低減技術実験」では「優れた技術」に選定されたという。
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