CEATEC JAPAN 2005の富士通ブースでは、折り曲げられるカラー電子ペーパーや、写真に埋め込んだ情報をケータイカメラで読み込む技術など、ユビキタスな同社の新テクノロジーが紹介されている。
富士通研究所は7月13日に、当時世界初という電源不要・折り曲げ可能なカラー電子ペーパーを発表しているが、今回、さらに進化した電子ペーパーを出展。
具体的には、発表当時512色表示までしかできなかったところを、今回は4096色まで表示可能になり、よりなめらかな階調を表現できるようになった。
この電子ペーパーは、光の3原色(RGB)そのものを反射するため偏光板やカラーフィルターが不要で、反射型液晶の3倍の明るさを実現している。
画面を押すと表示がにじむ液晶の特性に反し、独自の技術によって折り曲げたり指で押したりしても表示がにじまないため、曲面に液晶を張り付けてもきれいな表示が可能だという。
また電力を供給しなくても表示を保持でき、ちらつきなく電源なしで静止画を表示できる。画面の書き換えのための電力もきわめて小さく、従来の数百分の一から数万分の一以下の省電力だという。
主に検討されている用途は店舗の電子棚札・POP、電子広告、表示機能付ICカードといったもので、カラーで電池不要、さらにFeliCaなどの非接触ICと同じ電波で書き換えられる簡便さといった特徴が、従来のモノクロ液晶を使った電子棚札などより優位な点だ。
現時点では、2006年度末までの量産化を目指しているそうだ。
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