「iVDR」(Information Versatile Disk for Removable usage)は家電やPC、カーナビなど幅広い分野での活用を目指したリムーバブルHDDの規格だ。iVDRを推進するメーカーのひとつである日立製作所のブースには、iVDRを利用した各種製品の展示が行われている。
展示されているのは、iVDR miniをメディアとして利用する「モバイルビューワー」と「ビデオプレーヤー」、iVDR miniのフォームファクタにiVDR Micro用の1インチドライブを内蔵した「オーディオプレーヤー」など。
いずれも詳細や販売時期は未定となっている参考展示品だが、同社ではiVDRに利用される著作権保護機能「SAFIA」のライセンス環境整備を待って製品化を進める予定だ。それぞれの価格については、ビデオプレーヤーは1万円以下、モバイルビューワーも2万〜3万円の範囲が検討されている。
同社ではデジタルテレビやDVDレコーダーなど各種製品群とiVDRの連携も検討している。「薄型テレビ“Wooo”にはHDDを内蔵した製品があるので、まずはテレビに収納されたコンテンツをiVDR経由で持ち出し、モバイルビューワーなどで楽しんでもらう形を考えている」。
メディアメーカーである日立マクセルのブースでベアメディアについて尋ねたところ、ベアメディアは2006年中の販売開始を目指して計画が進行しており、価格は「同容量のUSB外付けHDDよりは安価」というレベルになるという。
同社のブースにはiVDRメディア以外にもカーナビやビデオレコーダーなどのiVDR対応製品が多く展示されていた。2006年中にはこれらの製品も市場へ投入される見込みだが、2006年にはBlu-ray DiscとHD DVDも本格的な展開が予想されており、単純な価格容量比ではBlu-ray Disc/HD DVDよりiVDRは高価になる可能性が高い。「iVDRは耐衝撃性も高く、HDDだからランダムアクセスも高速。まずはモバイルや車載向けにメリットを訴求していくことになるだろう」(同社)
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