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オシャレ+超小型、そして光学ズーム――キヤノン「IXY DIGITAL L3」レビュー(1/6 ページ)

» 2005年10月11日 06時54分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 IXY DIGITAL Lシリーズもとうとう3代目。初代と2代目は「薄くて細くて単焦点だけどオシャレ系」なデジカメだった。それなりに魅力的ではあったが、「オシャレ系」に力点をおいていたせいか、光学ズーム全盛のコンパクトデジカメ界にあってイマイチマイナーだったのは否めないところ。

 でも、3代目となる「IXY DIGITAL L3」(以下、L3)はかなりいい感じに仕上がってきたのである。Lシリーズに共通する「スリムなオシャレ系デザイン」を維持しながら、光学ズームレンズを搭載してきたのだ。2.4倍とはいえ、これはでかい。

 デザインも、今までのLシリーズに比べて柔らかみがあって個人的にはけっこう好き。ダーククロムメッキ部とカラーリングされたアルミ・マグネシウム合金部のバランスがなかなかいい。

 しかもコンパクト。携帯電話並のサイズなので、世の中にあふれている(そして多くのカバンが備えている)携帯電話ケースにそのままおさまるのだ。薄いカード型もいいけど、携帯電話用のスペースにおさまるスティック型も常時携帯モデルとして優れているのだ。IXY DIGITAL L3はバッグの携帯電話用スペースにすぽっと入れておいて、撮りたいときにさっと撮りだして撮るってスタイルが似合う、コジャレたデジカメなのである。

 これで、IXY DIGITAL 60クラスと同等の性能を実現していれば、かなり魅力的ではないか。

スリムなボディのIXY DIGITAL L3。色はこのブラックのほか、ファーブロンド(ゴールド)、モルフォバイオレット(紫)、ブラッドレッド(赤)の計4色が用意されている

微妙な曲面で構成されたボディに2.4倍のズームレンズ

正面のロゴは縦位置に入っているので、立てて撮影してみた。このクローム部とカラーリング部の対比がデザイン面での特徴だ。フラッシュは小さめ。レンズ上の小さな窓はAF補助光となっている
側面から見るとボディの微妙な丸みがよく分かる。この丸みのおかげでひっかかりがなく、手にも優しい。2段沈胴式レンズも一段目と2段目で質感を変えるなど細かいところに凝っている

 まずはスペックから見ていこう。CCDは1/2.5インチの500万画素であり、主力モデルの「IXY DIGITAL 60」と同じだ。レンズは38〜90ミリ相当の2.4倍沈胴式ズームレンズで明るさはF3.2〜5.4。ちょっと暗めでズーム倍率も抑えめだが、全体を小さく抑えるために仕方がなかったところだろう。

 撮影最短距離はズーム全域で30センチ。これはすばらしい。ただ、マクロモード(クローズアップモード)はメニューの中にあり、マクロ時はワイド端は30センチのままだがテレ端で10センチまで寄れる。ちょっとユニークな仕様なのでマクロ撮影が多い人は注意されたい。マクロモードにしてもピントが合わない、と思ったら、望遠側にズーミングしてみると合ったりするのである。ここは重要なポイント。

 テレ側で寄れるのは便利だけど、テレ側はレンズが暗くなるしブレが目立ちやすいので屋内でのマクロ撮影(料理とか小物とか)が多い人には不満かも。

 AFはIXY DIGITALならではの9点測距のAiAFでAF補助光付。ただほかのIXY DIGITALに比べて暗所や日陰でのAFがちょっと弱いと感じた。何回か思わぬところでピントを外すケースがあったのだ。

 起動は迅速で約1.2秒で起動。DIGIC IIを使っていることもあってかストレスがたまることはほとんどなかった。

 性能面ではこんな感じだが使い勝手やインタフェースでは、2005年秋仕様に進化しており、かなりよくなっている。

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