「5年に1度」――。オリンピックよりも長い周期で行われる展示会「Canon EXPO 2005 in Tokyo」が、10月26日から新高輪プリンスホテルを会場に開催されている。世界が注目する企業・キヤノンが誇る最新の技術/製品/ソリューションが一堂に会した完全招待制のこの展示会をじっくり見てきた。
前回のCanon EXPOは、20世紀最後の年であった2000年の11月に開催。電子ペーパー、プリンタ付きデジカメ、Bluetoothデジカメ、3Dビデオカメラなどが話題となった(どれも5年後の現在、製品化には至ってないのはご愛嬌……)。5年ぶりとなる今回も「WPC EXPOより、こっちのほうがずっと面白くて見ごたえあります」(某関係者)と前評判も高く、大いに期待しながら会場に乗り込んだ。
おおかたの来場者のお目当ては、やはり「SED」だろう。CEATECでは共同開発を行っている東芝が中心となってSEDを展示していたが、Canon EXPOでは本家本元の面目躍如とばかりに、展示のあちらこちらで、しかもかなり“無造作”にSEDが置かれている。
キヤノンは、東芝と同様に55インチのSEDテレビを2006年に販売するとしている。SEDパネルは、共同出資したSED生産拠点「SED株式会社」から両社とも供給を受けるカタチになるので、パネル性能での差別化はできない。今回展示されていたキヤノンロゴの36インチ試作機も、CEATECで東芝ブースややSEDブースで展示していたものと同じスペック(コントラスト比1万:1、輝度430カンデラ、応答速度1ミリ秒以下、視野角上下左右160度、消費電力130ワット)になっていた。
ただし、パネルは一緒でも映像処理など画作りの面ではそれぞれのノウハウが生かされるという。また、付加機能や本体デザインに関しても、両社の映像製品に対するコンセプトの違いから最終製品はそれぞれ個性あふれる製品になるとのこと。
未来に向けてのイメージングの進化を紹介する「Future Technology」のコーナーで人目を引いていた展示がこれ。まず顔を検出して、次に顔がどのような状態になっているかを独自アルゴリズムによって瞬時に判断して笑顔を検出するというシステムだ。今回のデモではPCによるソフトウェア処理で笑顔検出を行っている。
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