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HD DVDの北米発売は3月――全米500店舗でデモを展開2006 International CES(1/2 ページ)

» 2006年01月05日 19時51分 公開
[本田雅一,ITmedia]

 HD DVDプロモーショングループは米ラスベガスのWynnホテルでプレスカンファレンスを開催。3月28日のHD DVD北米発売に合わせて50近いタイトルをリリースし、年内に200タイトルまで増やすとした。

photo 「HD DVDは現実のものだ」という東芝・上席副社長の藤井美英氏

 東芝・上席副社長の藤井美英氏は、「HD DVDは現実のものだ」と話した。その言葉通り、同社が発表したHD DVDプレーヤーはBEST BUYやamazonをはじめとする大手流通を通じて販売される。米amazonのサイトでは、すでに499ドルの低価格版HD DVDプレーヤーの予約販売が開始されたほか、全米では500店舗でHD DVDを体験できるデモスペースも確保する。

photo 東芝が発表したHD DVDプレーヤー「HD-XA1」(799.99ドル)。このほか、499.99ドルの「HD-A1」もラインアップ
photo 米amazonのサイトでは、すでに499ドルの低価格版HD DVDプレーヤーの予約販売が開始されている

 東芝が低価格版プレーヤーに付けた499ドルという価格は、DVDプレーヤーにおける“マジックナンバー”。DVDプレーヤーは「Playstation 2」が引き金で普及したといわれるが、これは日本での話。海外では500ドル機が登場したことで急激に普及し始めた過去の例がある。

 HD DVDプレーヤーが発売当初から500ドルを切る見通しが立ったことで、昨年の11月ぐらいから、急に流通側の反応がよくなったと関係者は話す。東芝は799.99ドルの高級機も発売するが、両者の違いはRS-232Cポートの有無のみで、機能面の違いはほとんどない(ただしOSとプロセッサは異なる)。

 またHD DVDプレーヤーは三洋電機が製品化を見送る一方で、トムソンが東芝から調達したと思しき499ドルプレーヤーを発売。LG電子を含むBD陣営の家電企業もHD DVDプレーヤーをブースに展示するなどの小さな波乱もあった。

 一方、Blu-ray Disc Association(BDA)への参加で注目されたWarner BrothersとParamount Pictureだが、いずれもBDへの参加を表明していないUniversal Studiosよりも多くの数を今年6月までに用意する。とくにWarnerは「バットマン・ビギンズ」「オペラ座の怪人」「ミリオンダラーベイビー」といった昨年の注目タイトルを3月28日に発売し、「ハリーポッターと炎のゴブレット」や「ラストサムライ」「チャーリーとチョコレート工場」も4月11日に発売。さらに今年公開の「ミッションインポッシブル III」(Paramount)や、ポセイドンアドベンチャーのリメイク版「ポセイドン」(Warner)といった新作タイトルのHD DVD発売も明言した。

photo HD DVDのコンテンツパートナーたち
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