ITmedia NEWS >

沖縄・竹富島を舞台にした、新たな名作が誕生!――「ニライカナイからの手紙」新作DVD情報

» 2006年01月23日 10時37分 公開
[本山由樹子,ITmedia]

ニライカナイからの手紙

photo
(C) 2005 エルゴ・ブレインズ

 「花とアリス」「亀は意外と速く泳ぐ」「男たちの大和/YAMATO」の蒼井優主演によるハートフル・ストーリー。沖縄の竹富島を舞台に、離島した母と、母から毎年誕生日に送られてくる手紙を支えに生きる少女との絆、そして少女の成長を、沖縄の美しい風景をバックに綴る。

 沖縄本島から、はるか南の八重山諸島、島全体が西表国立公園に指定された美しい島、竹富島で、郵便局長の祖父・尚栄と静かに暮らす風希。東京で暮らす母・昌美はまるで帰島する気配がないけれど、風希の誕生日には必ず母からの温かい手紙が届いた。「風希ちゃん、誕生日おめでとう」―― いつも、そう始まる母の手紙は、風希を励まし、勇気づけ、彼女にとって何よりの宝物。時が経ち、いつしか亡き父のカメラを手に少しずつ撮影の練習を続ける風希。撮影助手は幼なじみのカイジだ。14歳の誕生日には母親から、「20歳の誕生日になったら、ちゃんと全部説明する」という手紙が届く。その言葉を信じる風希は、高校卒業後、写真の勉強をするために尚栄の反対を押し切って上京。カメラマンの助手として多忙な毎日を送る風希は、いつしか写真を撮ることから遠ざかっていた。そんな中、風希は19歳の誕生日を迎える。忙しさから自分の誕生日さえ忘れていた風希の元に今年も昌美からの手紙が届く。そして1年後、なぜ母親が島に帰って来なかったのか、ついにその秘密が明かされる。

 「ナビィの恋」「豚の報い」「深呼吸の必要」など、沖縄を舞台にした作品には名作が多い。本作も、その1本に加えたい感動作だ。竹富島の柔らかで穏やかな空気と風景が素晴らしく、いかに東京の街並みが雑多で味気ないか、改めて思い知らされる。そして、役者の演技、特にヒロインの蒼井優が絶品。本当に沖縄出身? と思えるほどの自然体で(実際は福岡出身です)、透明感溢れる演技に引き込まれてしまう。このほか、祖父・尚栄に沖縄演劇界の重鎮・平良進、母・昌美には映画だけではなく、テレビや舞台でも活躍している南果歩。物語の重要な鍵を握る東京・渋谷一郵便局長役に、テレビドラマ「渡る世間は鬼ばかり」でお馴染みの前田吟と、演技派が揃っている。主題歌「太陽(てぃだ)ぬ花)」がデビューとなる永山尚太の歌声も爽やかな余韻を残す。

 映像特典のメイキングには、クランクイン直前の竹富島での様子、民宿での本読み、撮影の合間のインタビューなど、俳優たちの素の表情がそのまま映し出されている。島民の実際の生活風景なども興味深い。

 母と娘、祖父と孫、彼らを取り巻く島の人々。それぞれの関係すべてが優しさに満ちていて、愛の深さを感じられます。特に母の、娘を思う気持ちには号泣必至。風希は20歳の誕生日に母から何を聞かされるのか? ぜひともDVDで確かめてください。

関連サイト:http://www.dreamcity.jp/stage/cinema/(公式サイト)

この作品を購入したい→amazon.co.jp


ニライカナイからの手紙
発売日 2006年1月24日
価格 4179円
発売元 IMJエンタテインメント/ポニーキャニオン
販売元 ポニーキャニオン
スタッフ 監督・脚本:熊澤尚人
出演 蒼井優、平良進、南果歩、金井勇太、かわい瞳、比嘉愛未、中村愛美、斎藤歩、前田吟
上映時間 113分(本編)
製作年度 2005年
画面サイズ ビスタサイズ・スクイーズ
ディスク仕様 片面2層
音声 (1)ドルビーデジタル/2.0chサラウンド/日本語
特典 オリジナルブック/オリジナル竹富島2006カレンダー/“おかあ”からの手紙/〜竹富島より〜Making of ニライカナイからの手紙/完成披露試写会&初回舞台挨拶/未公開シーン/予告編集/主題歌「太陽(てぃだ)ぬ花」PV

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.