オリンパスイメージングは2月26日、デジタル一眼レフカメラの新製品「E-330」を発表した。2月下旬から発売する。価格はオープンで、市場想定価格はボディ単体が12万円前後、レンズキット(ZUIKO DIGITAL 14-45mm F3.5-5.6)が13万円前後。
2004年9月に発表したE-300の後継機。型番の数字だけみると小変更版かと思いきや「E-300のマイナーチェンジではなく、まったく新しい画期的な製品」(同社)というオリンパスの意欲作。
最大の特徴は、常時背面液晶画面を見ながらフレーミングができる「フルタイムライブビュー」機能だ。
一眼レフカメラは(デジタル/銀塩ともに)本体内に内蔵されたクイックリターンミラーが跳ね上がることでシャッターが開く仕組みとなっている。撮像素子(CCDやCMOS)へダイレクトに光を取り込むコンパクトデジカメでは背面液晶を見ながらの撮影(ライブビュー)は当たり前だが、撮像素子の前にクイックリターンミラーが配置されている従来のデジタル一眼レフカメラでは光学ファインダーでのフレーミングが基本で、一部の機種(富士写真フイルム FinePix S3 Pro、キヤノン EOS 20Da)を除いてライブビューはできなかった。
「コンパクトデジカメで液晶画面を見ながらの撮影に慣れ親しんだユーザーが、デジ一眼の光学ファインダーでの撮影に戸惑うケースが多かった。ごく一部の機種でライブビュー可能なデジ一眼があるが、モノクロ表示で30秒という制限があったり(富士写真フイルム S3 Pro)、天体観測用モデルでピント合わせのために構図内の中心部を拡大するという特定用途向け(キヤノン EOS 20Da)だった」(同社)
E-330は、前モデル(E-300)で採用したポロミラー式ファインダー光学系内に液晶表示専用のCCD(5メガピクセル)を装備。光学ファインダーからの映像をこのCCDで受光し、それを背面液晶画面に表示することでAFとライブビューの両立を可能とした。このシステムでは撮影用の撮像素子と液晶表示用CCDはそれぞれ別で用意されているため、ミラーアップせずに常時液晶画面に表示できる“フルタイム”なライブビューを実現している。同社ではこのフルタイムライブビューを「Aモード」としている。
一方、撮影用の撮像素子を使ったライブビューモードは「マクロライブビュー」(Bモード)として用意。ミラーアップを行って撮像素子で受光した信号を背面液晶画面に表示できるこのマクロライブビュー機能では、構図の中から任意の場所を選択して10倍に拡大することが可能。従来、被写界震度の浅さからピント合わせが困難だったマクロ撮影時に、見やすい液晶ディスプレイを見ながら細かなピント合わせが行える。
また、このライブビューを使ったプレビュー機能も装備。絞り込んだ状態での被写界深度の確認は従来の光学ファインダーでは暗くて非常に視認性が悪かったが、E-330のライブプレビュー機能では、絞り込んだ状態の画像を液晶画面で確認でき、その際に暗くなった画面を自動感度アップすることが可能。明るい画面で被写界深度を確認できるという。
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