オリンパスは9月28日、普及価格帯のデジタル一眼レフカメラ(DSLR)「E-300」を発表した。E-300は昨年発売された「E-1」と同様の「オリンパスE-システム」となっており、「フォーサーズシステム規格」に準拠。E-1の技術をベースとして、3/4インチの有効画素数800万画素のフルフレーム型CCDや「ダストリダクションシステム」を搭載するなど、他社の普及型DSLRに比べて、機能の差別化が図られている。
E-300に搭載されている画像処理エンジンは「TruePic TURBO」。E-1と同様の超音波防塵フィルター(SSWF)を搭載したダストリダクションシステムにより、CCDやローパスフィルター表面にゴミが付着する問題を軽減している。
E-300の特徴となっているのがボディデザイン。ペンタプリズム方式ではなく、ポロ工学系とサイドスイングミラーを採用することで全高を高く抑えている。このため外部ストロボと併せて内部ストロボが利用でき、バウンス撮影時に威力を発揮するとオリンパスは述べている。
なお、E-300のボディ素材だが、外装にアルミプレス板、内部はアルミダイキャストを採用している。
E-300には「ポートレート」「マクロ」といった「シーンプログラムAE」機能だけでなく、コンパクトデジカメにあるような「打ち上げ花火」「夕日」「キャンドル」といった「シーンセレクトAE」も用意されており、初心者でも気軽に利用できるようになっている。
E-300の価格は未定だが、ボディ本体で10万円を切る価格で発売される見込み。発売日は11月下旬の予定。E-300のおもなスペックは以下の通り
製品名 | E-300 |
---|---|
撮像素子 | フルフレーム型CCD(有効画素数800万画素)、アスペクト比1.33(4:3) |
レンズマウント | フォーサーズマウント |
記録フォーマット | RAW(12ビット)、TIFF(RGB各8ビット)、JPEG、RAW+JPEG(DCF、DPOF準拠、Exif対応、PRINT Image MatchingII対応) |
記録画像サイズ | RAW:3264×2448、TIFF:3264×2448、JPEG:3264×2448〜640×480 |
ファインダー | アイレベル一眼レフ方式、視野率約94%/約1.00倍(-1diop 50ミリ 無限遠) |
液晶モニタ | 1.8インチハイパークリスタル液晶(半透過型TFTカラー液晶)13.4万画素 |
フォーカスモード | シングルAF/コンティニュアスAF/マニュアルフォーカス(AF方式:TTL位相差検出方式)、測拒点:3点(自動、任意選択可能) |
露出制御 | プログラムAE(プログラムシフト可能)、シャッター優先AE、絞り優先AE、マニュアル、シーンプログラムAE(ポートレート、マクロ、風景、夜景、スポーツ)、シーンセレクトAE(ポートレート、マクロ、風景、夜景、スポーツ、風景&人物、夜景&人物、打ち上げ花火、夕日、ハイキー、ドキュメント、マナーショット、ビーチ&スノー、キャンドル) |
ISO感度 | オート、ISO 100/200/400(拡張時ISO 800/1600の設定可能) |
露出補正 | +-5EV(1/3、1/2、1EVステップ選択可能) |
露出ブラケット | 3コマ(1/3、1/2、1EVステップ選択可能) |
ホワイトバランス | プリセット8種(3000K〜7500K)、+-7ステップでホワイトバランス補正可能。カスタムホワイトバランス4種登録可能、任意設定によるワンタッチホワイトバランス登録可能 |
ホワイトバランスブラケット | 3コマ(2、4、6ステップから選択) |
シャッタースピード | P、Ps、Aモード:1〜1/4000秒、Sモード、マニュアルモード:30〜1/4000秒、バルブ:最長8分(リミッター付き)、シーンプログラム、シーンセレクトモード:4〜1/4000秒(モードによる) |
連続撮影速度 | 約2.5コマ/秒(最大撮影コマ数:RAW/TIFF 4コマ、JPEG:圧縮率、記録画素数による) |
記録メディア | コンパクトフラッシュ(TypeI/II、マイクロドライブ対応) |
電源 | 専用リチウムイオン電池「BLM-1」利用 |
サイズ | 146.5(幅)×85(高さ)×64(奥行き)ミリ |
重量 | 約580グラム(カード、電池、キャップ、モニタカバー含まず) |
このほかE-300と同時期に、フォーサーズシステム規格を採用した、オリンパス E-システム用の普及価格帯レンズ「ZUIKO DIGITAL 14-45mm F3.5-5.6」および「ZUIKO DIGITAL 40-150mm F3.5-4.5」とストロボ「FL-36」(GN36)が発売される。
ZUIKO DIGITAL 14-45mm F3.5-5.6とE-300本体を同時購入する場合では、実売価格で12万円台となる見込みだ。
なお2005年春には、フォーサーズシステム規格を採用した超広角の2倍ズームレンズ「ZUIKO DIGITAL 7-14mm F4.0」(35ミリフィルム換算で14-28ミリ)の発売が予定されている。価格は未定。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.