画質に関しては、クリアビッドCMOSセンサー搭載により、CCD搭載機とどう異なるのかが気になるところだろう。もちろん、CMOSゆえに強い光源を捉えてもスミアが発生せず、また、画素面積の拡大による高感度特性向上により、暗い場面でも撮影が可能(最低被写体照度は6ルクス)という点では、大きな性能差を感じる。
しかし、明るい場所で動画撮影を行った映像では、一見したところ、CCD方式との差はほぼ見受けられない。ただ、静止画撮影においては(同じ撮影状況でも)違いが出てくる。輪郭部分の明瞭さにはやや欠けるものの、解像度不足は決して感じられず、色のりや奥行き感も豊か。触れ込みどおりに、ダイナミックレンズの広さが引き出せている印象だ。
また、「なめらかスロー録画」は要するに、高速読み出しした映像をバッファしてからDVDへ記録する機能で、240フィールド/秒で3秒間の映像を撮影できる(記録後は60フィールド/秒・12秒間のスローモーション映像として取り扱える)。音声は記録されず、画質の面でも解像度や彩度がかなり落ち、ノイズも発生しがちなため、用途は限定されるが(スポーツのフォームチェックなど)面白い機能であることは間違いないだろう。
動画撮影中の高解像度静止画撮影も同様にバッファを行う仕組みのため、“一度の動画撮影で3枚まで”“動画撮影停止後に3〜10秒の記録不可時間をともなう”という制約はあるものの、撮影された静止画はたしかに“写真”としても通用するレベルだ(4:3モードなら2016×1512、16:9モードでは2016×1134)。
ハンディカムはHDVやDV、あるいは新機軸のHDDばかりでなく、DVDにもしっかりと力を入れている。そんな意識を感じさせる「DCR-DVD505」は、新たなイメージセンサーの採用、使いやすさの追求などにより、革新的かつ手堅いつくりに仕上げられた製品だ。実用性の高いビデオカメラとして、さまざまな局面でその能力を発揮してくれるに違いない。

いずれもワイドモード、画質は最高のHQ(約9Mbps・VBR)で撮影。DVカメラと比べると、動きには当然ながらMPEG-2圧縮ゆえのクセも感じられるが、映像自体の品質は高いといえる。色調は自然で、解像感も十分なレベルだ
ワイドモードの最高品質で撮影(2304×1296・ファイン)。ファイルサイズは1.35Mバイト程度となる。補間処理の影響か、輪郭をはじめ全体にやや甘い印象はあるが、その分、ジャギーはまったく出ておらず、不自然にツブれた箇所などもない。ノイズも比較的少ない部類に入るだろう
ソニー、CMOS採用4メガ静止画のDVDハンディカム
レビュー:“より高画質”を手軽に――松下3CCD搭載DVカメラ「NV-GS500」Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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