オン・デマンド・ティービーは3月2日、ハイビジョン映像と5.1chサラウンド音声を使用したビデオ・オン・デマンドサービス(VoD)を提供すると発表した。同社の「オンデマンドTV」にハイビジョンコンテンツを追加する形で6月下旬にスタートする予定だ。あわせて、バッファローが開発・製造を担当した新STBも公開。
映像コーデックにはH.264を採用した。ビットレートは平均8Mbps(7M〜10Mbps)で、1080iのフルハイビジョン解像度を実現。もちろん、従来のスタンダード画質コンテンツと同様、早送り/早戻しなどのトリックプレイも可能だ。また音声には、デジタル放送などでも使用されているAAC(Advanced Audio Coding)を採用しているため、対応するAVアンプと組み合わせれば5.1chのサラウンドを楽しめる。
「オンデマンドTV」は、NTT地域会社の光ファイバーサービス「Bフレッツ」を対象としたテレビ向けのVoDサービス(関連記事)。定額制の“見放題”プランと“ISPフリー”が特徴で、現在は映画などを中心に3500本のコンテンツをラインアップしている。「ハイビジョン対応のテレビが急速に普及していくなか、VoDサービスで提供する映画なども高画質な映像と臨場感あふれる音声で楽しみたいという声が高まっていた。HD&5.1chのVoDを全国レベルの商用サービスで提供するのは初だ」(同社の梶原浩社長)。
同社では、6月の本格展開までに国内外の映画を中心に約200本のハイビジョンコンテンツを揃え、2006年度末には500本程度にまで増やす方針。SD画質のコンテンツと合わせ、全体で5000本程度にまで拡充する。ただし料金体系は従来と変わらず、「みほうだいプラン」(月額2100円)もしくは多チャンネルサービスをセットにした「よくばりプラン」(月額3150円)に加入していれば見放題。さらに多チャンネルサービスでも、ハイビジョン品質の専門チャンネルを準備しているという。
公開された「ハイビジョン対応専用受信機」は、新たにD4端子と光デジタルオーディオ出力を装備した。またUSB2.0ポートに別売の無線LANアダプタ「WLI-U2-KAMG54」(バッファロー製)を接続すれば、IEEE 802.11aによるワイヤレス環境を構築できるのも特徴だ。ボタン1つで接続やセキュリティの設定が行えるバッファローの独自技術「AOSS」にも対応し、導入時の敷居を下げる。
新STBの価格は、3万1500円。将来的にはレンタル方式も検討していくが、当面は“売り切り”のみとなる。
また同社では、本格展開の前にハイビジョンコンテンツを楽しめる「ハイビジョン先取り体験キャンペーン」を実施する予定だ。抽選で100人にハイビジョン対応STBをプレゼントするほか、キャンペーン期間の4月15日から6月15日には約100本のハイビジョンコンテンツを用意する(料金は通常通り)。応募は、3月10日から同社ホームページで受け付ける。なお、キャンペーン期間中に提供される作品タイトルは下表の通りだ。
作品名 | ジャンル |
---|---|
トラフィック | 映画 |
地獄の黙示録[特別完全版] | 映画 |
小さな恋のメロディ | 映画 |
MUSAー武士ー | 映画 |
チョコレート | 映画 |
ドッグヴィル | 映画 |
トーク・トゥー・ハー | 映画 |
ドラゴン危機一髪 | 映画 |
ブルース・リー/死亡遊戯 | 映画 |
ロスト・メモリーズ | 映画 |
ハロウィン レザクション | 映画 |
ミミック2 | 映画 |
二重スパイ | 映画 |
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