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「パニック・ルーム」以来となるジョディ・フォスター主演のサスペンス・アクション。全米では2週連続No.1となったが、客室乗務員が不親切に見えるという理由から全米のフライトアテンダント組合の方々は快く思わず、鑑賞をボイコットするように組合員に訴えたという、いわくつきの作品でもある。
夫の突然の事故死に見舞われた航空機設計士のカイルは人生を再スタートしようと、6歳になる娘のジュリアを連れて、ベルリンから故郷のニューヨークへ帰ろうと飛行機に乗り込む。夫の棺を乗せて飛び立つハイテク重層ジャンボジェット、E−474。それは皮肉にもカイルの設計した最新鋭のジャンボジェット機だった。席に着くと、カイルは睡魔に襲われ、夢の中で夫の幻影を見る。やがて目を覚ますと、隣にいたはずのジュリア、そして彼女の荷物までも消えていた。必死に機内を捜し回るものの、娘の姿は見当たらない。その上、乗務員には娘の搭乗記録さえもないと告げられる。一体、ジュリアはどこへ消えたのか? 誘拐か、それとも娘が搭乗していたというのは母親の妄想か? カイルの孤独な闘いが始まった。
娘の失踪で緊張感が高まる前半、謎解きのアクションが加速する後半と、“高度1万メートルの密室”で繰り広げられる緊迫のドラマは全編を通して手に汗握りっぱなし。さらに母親がこのジャンボ機の設計士という設定がポイント。機内の仕組みに誰よりも詳いことから、天井裏から貨物室まで侵入し、知力・体力を振り絞って娘を捜し回る。このスーパー・ママをジョディ・フォスターが熱演。彼女のリアルで説得力ある演技によって高濃度のスリルを味わえる。共演は常に冷静な機長を「ロード・オブ・ザ・リング」「スタンドアップ」のショーン・ビーン、航空保安官を「愛についてのキンゼイ・レポート」「ジャーヘッド」のピーター・サースガード。監督はドイツの新鋭ロベルト・シュヴェンケ。
劇中に登場するE−474は2階建て580もの客席を有する、まさに空飛ぶホテルのような豪華使用。もちろん映画用に作られた巨大セットだが、全長91.5メートル、内部の奥行き73メートルという、「タイタニック」の豪華客船に匹敵するようなハリウッド史上最大級のセットが組まれた。まるで本物の旅客機に乗っているかのような錯覚に陥るほどの出来ばえ。
DVDの映像特典はジョディ・フォスターのコメント付きメイキングを中心に、監督インタビュー、飛行機の設計図などを収録。
関連サイト:http://www.movies.co.jp/flight-p/(公式サイト)
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