パイオニアは3月14日、DVDレコーダー“スグレコ”シリーズのアナログチューナーモデルとして「DVR-640H」と「DVR-540H」の2機種を発表した。DVDレコーダーの基本的なニーズの1つである録画時間を延長するため、別売の外付けHDDを接続できるようにしたのが最大の特徴だ。4月中旬発売予定で価格はオープン。店頭では640Hが6万5000円前後、同540Hが5万円前後になる見込みだ。
別売の増設HDD「HDD-S250」を背面の専用ポートに接続できる。コンセントは別途必要だが、本体の電源オンに合わせ、自動的に電源が入る仕組みだ。容量は250Gバイトで、SPモードなら約106時間の録画時間を上乗せ可能。また、複数の外付けHDDを繋ぎ変えて使うこともできるため、録画時間は「無限大だ」(同社)。「たとえば24のシーズン1〜4までをSPで1台のHDDに録画できる。子ども用のアニメなら1年分に相当する」(同社)。HDD-S250は6月下旬発売予定で、価格はオープン。店頭では1台あたり2万7000円前後になる見込みだ。
増設した外付けHDDは、録画予約時に録画先としても指定できるほか、内蔵HDDで録画中に増設HDD内の番組を再生したり、内蔵HDDとの間で録画番組をダビングすることも可能だ(コピーワンス番組の場合はムーブ)。「著作権管理の立場から、増設時にはレコーダー本体と外付けHDDの間に固有IDを持たせ、1対1の承認をしている。1つの外付けHDDをほかのレコーダーで使用する場合は、フォーマットする必要がある」(同社)という。
新モデルのもう1つの特徴は、進化した「ディスクナビ」(録画番組一覧画面)。同社製レコーダーでは従来から動画サムネイルを使用できたが、「先頭がCMだった場合、動画サムネイルを見ても何を録画したかわかない」という問題があった。そこで今回は、「まるで予告編のような」番組のダイジェストを動画サムネイルでプレビューできるようにした。
録画番組のダイジェストは、EPGの番組ジャンルや録画時の音声レベルといったデータをもとに作成する。「たとえば音楽番組であれば、盛り上がっている場面をダイジェスト化するため、本編を再生しなくてもある程度の出演アーティストがわかる。また、映画などはネタバレにならないよう、ラストをダイジェストに含めないように配慮した」。
EPG表示では、新たにラテ欄タイプの表示を採用。従来のリスト表示と本体設定で切り替えて使用できるようになった。もちろん、従来モデルの特徴であった「気がきく!録画辞典」による番組検索や「新番組検索」「おまかせ検索」なども搭載。連続ドラマの延長や屋スポーツ中継に対応して録画時間を延長する「連ドラ延長」「野球延長機能」なども備える。
両機のハードウェアは基本的に同じで、違いは内蔵HDDの容量とUSB端子/DV端子の有無。上位モデルのDVR-640Hは250Gバイト、同540Hは160GバイトのHDDを搭載している。また、CD-R/RWやUSBメモリ(640Hのみ)からWMA/MP3音楽をHDDに取り込み、レコーダーで再生するジュークボックス機能も備えた。デジタルカメラなどで撮影したJPEG画像の再生にも対応しており、DVR-640Hでは「音楽付きのスライドショー機能」も利用できるようになった。
チューナーは、アナログ地上波×1とBSアナログ×1。DVDドライブは、DVD±R/±RW/-RAMの録画再生をサポートするマルチタイプで、DVD-R DLやDVD+R DLといった2層ディスクまでフルサポートする。「DVDメディアであれば、どんなディスクを買ってきても録画/再生が行える」。
映像入力端子は、S端子/コンポジット×3系統。出力はD2端子×1系統、S端子/コンポジット×2系統となっている。このほか、光デジタル音声出力を装備。前述のようにDVR-640HはDV端子(i.Link)とUSB端子(Aタイプ、Bタイプが各1)も備えた。外形寸法は共通で、420(幅)×318(奥行き)×69(高さ)ミリ。重量は4.4キロ。シンプルリモコンが付属する。
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