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キヤノン、2000:1モデルなどLCOSプロジェクターを参考出展PIE2006

» 2006年03月23日 20時00分 公開
[西坂真人,ITmedia]

 キヤノンは、本日3月23日から始まったカメラ関連の展示会「フォトイメージングエキスポ2006」のキヤノンブースで、表示デバイスに「LCOS(Liquid Crystal on Silicon)」を採用した液晶プロジェクター2製品を参考出展した。

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 展示しているのは、4月発表予定の“キヤノンパワープロジェクター”シリーズ新製品。同じ筐体で高輝度タイプと高コントラストタイプの2種類を用意。いずれも、2004年10月に発表したLOCSプロジェクター「SX50」の上位モデルになるという。「昨年のCanon Expoがお披露目だったが、広く一般ユーザー向けに紹介するのは今回が初」(担当者)。

photo デザインはSX50のを踏襲しているが、静音対策などで筐体はやや大きくなっている

 同社はLCOSを自社内でも開発中だが、今回のデバイスはSX50と同様に日本ビクター製のLCOS(D-ILA)を採用。リアルSXGA+(1400×0150ピクセル)の高解像度表示を実現しており、ハイビジョン映像(1080i/720p)にも対応する。

 高輝度タイプは3500ルーメンの明るさを確保しながら、より忠実な色再現を行うAdobe RGB用フィルターを搭載。sRGBも100%カバーするなど高度な色再現性で画質にこだわったモデルとなっている。コントラストは1000:1。ボタン1つで自動で各種設定(オートフォーカス/オートキーストーン/オートインプット/自動スクリーン補正)ができるオートセットアップ機能を搭載。

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 一方、高コントラストタイプは、デジタル一眼レフカメラの写真画像やデジタル放送のハイビジョン映像に対応した“フォトプロジェクター”という位置づけ。輝度はSX50と同じ2500ルーメンだが、新開発の「キヤノンシネマフィルター」を搭載。これを使ったホームシアターモード(sRGB 100%カバー)では2000:1の高コントラストを可能にした。ブースでは暗室を作って、高コントラストタイプのホームシアターモード映像を紹介していた。

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 「ホームシアターモードでは、映画鑑賞にも最適な2000:1のコントラストとともにsRGBの広い色領域に対応した。データ用途だけでなく、ホームユースにも十分対応できる実力を持っている。価格はまだ未定だが、高輝度タイプが標準価格で100万円以下、高コントラストタイプは高輝度タイプとSX50(62万7900円)の間ぐらいの価格帯を狙っている」(担当者)。

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