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実は中身の濃いモデルチェンジ――松下「DMR-EX350」レビュー:「ビエラリンク」対応機器を試す(前編)(2/3 ページ)

» 2006年04月07日 14時23分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 本機の改善点として、実は真っ先に取り上げたいのがリモコンだ。2005年の夏モデルから導入された「簡単リモコン」の“よく使うボタンのみ常時露出し、残りはカバーの下”という発想は悪くなかったのだが、さすがにチャンネルアップ/ダウンまでカバーの中に入れてしまうのはやり過ぎ、と筆者も指摘した。さすがに不評だったのか、本機に付属するリモコンでは、チャンネルアップ/ダウンは表側に移動された。現時点ではDVDレコーダーをデジタルチューナー代わりに使う人も多いだろうから、やはりこの改善の意味は大きいと思う。

photo 旧モデル付属と比較すると、チャンネルアップダウンボタンが表側に配置された点が大きく異なる。カバー内の数字ボタンも大きく操作しやすくなっており、小さな変更ながらリモコンの使い勝手は大きく向上した

 ユーザーインタフェースも改善され、よりすっきりとした物になった。トップメニューに表示される項目は、下層に移動するための1つを除くと4つとなり、「予約する」を選択するといきなり電子番組表に、「ダビングする」では簡単ダビングの画面に移行する。トップメニューから呼び出せる機能は、より多くの人が利用する機能に絞り込んだ、という訳だ。手動の録画予約は……というと、予約一覧で「新規予約」を選択するようになっている。EPGが普及した今、手動予約を利用する人はそう多くないだろうから、これで構わないと思う。

photo リモコンの「操作一覧」を押すと表示されるトップメニュー。4大機能とそれ以外の機能を呼び出すための5項目に絞り込まれた

 録画予約で特徴的なのは、旧モデルに続いてデジタル放送の予約を「DR」(TS録画)に固定できることと、地上波放送で録画予約が重複した場合に、電子番組表の情報を利用してうまく「デジアナどっちも録り」に誘導するところだろうか。前者に関しては、設定を変更するとMPEG-2録画も可能になるのだが、不慣れな人がMPEG-2録画で予約してしまい、その画質にがっかりしてしまうことを防げる。家族で利用する場合などは結構重要な機能かもしれない。録画予約操作そのものは電子番組表のおかげで容易になっただけに、結構重要な機能だろう。

photo 電子番組表で番組を選択、番組詳細画面で「番組予約へ」を押すとこの画面になり、そのまま予約するか、毎週予約かを選択すると予約は完了する。デジタル放送ではリアルタイムで追従、地上波アナログ放送でもスポーツ中継の延長や連ドラの放送枠拡大などにも対応しているのだから、これでいいのかも知れない
photo 詳細設定を選択すると、毎日、月〜金、月〜土といった繰り返し録画の設定や、録画先の変更、録画モードの変更が行える。なお初期設定ではデジタル放送はDRモードでの録画に固定されており、グレーアウトして変更できない

 後者は、電子番組表の情報をもとに、地上デジタル放送の予約だった場合には地上アナログ方法の同じ番組を、地上アナログ方法の予約だった場合には地上デジタル放送の同じ番組を検索して録画予約できる。地上デジタルとアナログはサイマル放送なのだから、放送波を切り替えるだけでいいじゃないか、と思う人もいるだろうが、延長録画の仕組みも違うし、そもそも地上デジタル放送だけがリアルタイムで番組表が更新されるので、番組表の内容にズレが生じる場合もある。それぞれの予約録画機能をフルに機能させるにはこの方法がベターと思える仕組みだ。

photo 録画予約が重複する場合、番組詳細表示で「地上Aで探す」「地上Dで探す」といったボタンが表示されるほか、「番組予約へ」を押すと警告がポップアップし、「デジアナどっちも録り」を活用するように誘導する。ちなみに放送中の番組では「今すぐ見る」を選択するとチャンネルが切り替わり、チューナー代わりに利用している人にも便利だ

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