今回の画質面でのウリはなんといっても「高感度仕様」。対応ISO感度がISO80〜800と全体に上がったのだ(2005年まではISO50〜400)。特にISO800の高感度がウリ。
高感度といっても内部の処理で増感してるわけだが、増感時の画質低下はなかなか抑えられている。ISO800まで上げると細かいノイズが全体にかかるが、それでもディテールや色はあまりつぶさずに残しており、ISO400までなら結構実用的だ。
ISO感度は円形十字キーの上に割り当てられていて押すたびに、ISOオート→高感度オート→ISO80→(中略)→ISO800と切り替わっていくのだが、重要なのはISOオートと新たに設けられた高感度オートの振る舞いの違い。
単に、オート時の最高ISO感度が違うのみならず、ISO感度の上がり方にも違いがあるのだ。ISOオートは最高ISO200で、ワイド端で1/40秒くらいを目安に上がっていく。ISO200なら十分常用できる画質なので、普段はISOオートにしておくのが安心だ。
高感度オートはISO感度の上がり方が速い。詳細は公表されてないので使用した感覚だが、より「高速シャッター」を求めるごとくあがっていく。だからISOオートで1/60秒で撮れるところでも、高感度オートだと1/320秒になったりするのである。ISO80で1/500秒で撮れるような明るい場所でも、高感度オートだと1/1500秒で撮れたりする。
つまり暗いところでは「高感度オート」として、暗くないところでは「高速シャッター優先オート」として使えるということだ。ちょっと面白い。逆に画質優先でいきたいなら、昼間の明るい場所で高感度オートを使うのは勧めない。分かっちゃうとなかなか面白い仕様だ。
画質面でもうひとつ変わったところがある。2005年版のIXY Digitalでは「色効果」に加えて「マイカラー」機能が付いた。それぞれ別モードとなっていたのだが、ユーザーから両者の違いが分かりづらかった。そこで2006年版IXY Digitalでは基本を「マイカラー」に統一。
FUNCメニューの「色効果」が「マイカラー」になり、そこにくっきりカラー、すっきりカラー、ポジフィルムカラー、色白肌……などがまとめられたのだ。これは分かりやすい。
さらに特定の色をほかの色にチェンジするスイッチカラー、指定した色以外を白黒にしちゃうワンポイントカラーといった特殊なものはシーンモードのひとつに移行した。
くっきりカラーの鮮やかさは健在で、晴天下の屋外で風景や花畑を撮るときなどはくっきりカラーにするとすごく印象的になって楽しい。
面白いのは、このマイカラー機能を「再生時」にも使えること。再生時に撮った写真の色をくっきりにしたりセピアにしたりできるのだ。これはなかなか楽しい。JPEGで撮った画像に対して処理をして新規保存するので画質の劣化はあるが、元画像を「スーパーファイン」で撮っておけばさほど気にもならないだろう。
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