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ライカレンズを搭載したアナログ風デジ一眼――「LUMIX DMC-L1」レビュー(2/5 ページ)

» 2006年07月14日 12時15分 公開
[永山昌克,ITmedia]

光学手ブレ補正搭載の標準ズームが付属

 操作性の細かい部分で気になったのは、測光モードとドライブモードの各専用レバーにロック機構がないため、使用中にモードが不用意に切り替わってしまう場合があったこと。また、AF補助光の照射部がボディ前面の端にあり、左手でふさぎやすい。暗所でAF撮影する場合は気をつけて構えたい。

 便利に感じたのは、ポップアップ式の内蔵ストロボが2段階に開くことだ。OPENボタンを1回押すと発光部が上向きに開くので、ストロボ光を天井などに反射させて、ソフトな光質で撮影できる。もう1回押すと完全に開き、通常のストロボ撮影となる。

photo 内蔵ストロボを壁や天井に向けて発光し、影を柔らかくできる。DMC-LC1などから継承した同社ならではの仕掛けだ。このほか外部ストロボ用のホットシューがある。シンクロターミナルがないのは中級機としては残念
photo ボディの高さを抑えた独特のデザイン。この標準ズームを付けた際のバランスは悪くないが、気楽に扱うには少々大きくて重い。より薄型軽量のレンズの発売にも期待したい

 付属する標準ズームは、光学式手ブレ補正機構「MEGA O.I.S.」を搭載した「ライカDバリオ・エルマリート14-50mm/F2.8-3.5 ASPH.」である。これを付けた場合、バッテリーやSDメモリーカードも含めた使用時の総重量は約1,100グラム。ずっしりとした手ごたえがあり、手軽なスナップ用に持ち出す気にはなれないが、アナログ風の操作感と同じく、撮ることを意識させる重さだ。

 レンズには絞りリングのほか、ズームリングとマニュアルフォーカス用のフォーカスリングを装備する。マニュアルフォーカスの感触は、最良とはいえないが、ピント調整をモーターで行うパワーフォーカス式にしては比較的悪くない。

 手ブレ補正については、レンズ鏡胴部のOISスイッチでオン/オフの切り替えができ、メニュー画面から、常時補正が作動するMODE1と撮影時に補正が働くMODE2の選択ができる。MODE1を選んだ場合、ソニーやペンタックスなどボディ内で手ブレ補正を行うデジタル一眼レフ機とは異なり、補正の効果がファインダーの表示に反映する。このことはレンズ側手ブレ補正のメリットといえる。

photo 電源は専用リチウムイオン充電池を採用。CIPA準拠のバッテリー寿命は、ファインダー使用時で約450枚、ライブビュー使用時で約300枚となる
photo 記録メディアはSDメモリーカード、および4GB以上の大容量を実現する上位規格のSDHCメモリーカードに対応する

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