機能面のいちばんの見どころは、オリンパス「E-330」と同様の撮像素子とミラーボックスを採用し、ライブビュー撮影を実現したこと。背面の専用ボタンを押すとライブビューモードとなり、リアルタイムで表示される液晶画面を見ながら構図を決め、撮影ができる。ライブビューの視野率は100%だ。
2つのセンサーによって2種類のライブビューモードを選べるE-330とは異なり、DMC-L1では撮像素子を利用したライブビューのみとなる。ライブビューを選ぶとミラーアップし、シャッターボタンを半押しすると一瞬ミラーダウンしてAFとAEが作動。合焦すると、またミラーアップしてライブビュー画面に戻る。そして、シャッターボタンを全押しすると再びミラーのダウンとアップを繰り返して撮影が行われる。
こうした一連の動きがあるためタイムラグはやや長く、ミラーがバタバタと音を立てて動くため、初めて使ったときには少々戸惑いを覚える。動き自体は複雑だが、モード切り替えがない分だけ、E-330に比べて操作は多少シンプルといえるかもしれない。
露出補正やホワイトバランスの調整結果がライブビュー表示に反映する点は、E-330よりも使いやすい。ただし、E-330のような可動式液晶ではない。その代わりにDISPLAYボタンを長押しするとハイアングルモードとなり、液晶の下方向からの視野角が広がる。
マニュアルフォーカスを選んだ場合には、ライブビュー中に十字ボタンの左か右を押すことで、画面の好きな部分を4倍または10倍に拡大表示して、厳密なピント合わせができる。また、ライブビューでの撮影時には、デジタルズームやEX光学ズームを利用できるのがユニークだ。
ファインダーは、視野率95%、倍率0.93倍のポロミラー式ファインダーを搭載する。動きの速い被写体を撮る場合などはタイムラグの短いファインダーを使い、じっくりと構図を決めて撮ったり、ハイアングルやローアングルから撮ったりしたい場合にはライブビューを使用するなど、用途や目的に応じて使い分けるといい。
ライブビューの操作感は、これまでコンパクトデジカメが主体のビギナーにとって扱いやすいとはいいがたいが、中級者以上には撮影の自由度という意味で大きな武器になる。
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