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コラム
» 2006年08月11日 20時04分 公開

「ヘルシオ」とスチームオーブンは何が違う?(2/2 ページ)

[芹澤隆徳,ITmedia]
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 ついでに従来のヘルシオシリーズと新型の違いも見てみよう。先日発表された新型ヘルシオは、一年ぶりのフルモデルチェンジ。改めて眺めてみると、発表記事で取り上げたエンジン部のパワーアップにくわえ、初代機や第2世代機で指摘されていた問題がかなり解消されていることがわかる。

 よくいわれるところでは、初代機の「AX-HC1」にはレンジ機能がなかった。もちろんスチームを使った“あたため”機能は持っていたが、マイクロ波で素早く簡単に食材を温めることができなかった。ユーザーはオーブンレンジからの買い替えが中心のため、それまで便利に使っていた機能が欠けることに抵抗をおぼえた人も多かったのではないだろうか。

 この弱点は、第2世代ヘルシオ(現行機)最大1000ワットのレンジ機能を搭載することで解消されたが、レンジの設定がメニュー階層の奥の方にあり、煩雑さも指摘されていた。これは第3世代では大きく改善され、レンジ機能を「あたためスタートキー」一発で呼び出せるようになっている。また上位モデル2つ(AX1000とHC3)にはセンサーを搭載し、あたため時間を自動設定できる機能もついた。

 初代ヘルシオでは、設置も問題だった。300度の過熱水蒸気をスゴイ勢いで食材に吹き付ける仕組みのため、放熱などの問題から天面30センチ、背面から10センチ、左右5センチの余裕がなければ設置できなかったのだ。それが2世代目では、天面30センチと左右5センチは変わらないものの、背面が(凸部から)1.5センチにまで改善。さらに新製品では、左右と背面は従来通りだが、天面20センチになっている。他社のスチームオーブンが、側面や背面は“ぴったりでも大丈夫”に比べると、まだまだ改善の余地はあるが、着実に進化している印象を受ける。

photo シャープは発生器と加速装置を合わせて「健康エンジン」と称しているが、庫内を覆うように配置された過熱水蒸気発生装置と左右の噴射ダクトに向かって3本ずつのパイプが延びる様子はまさに“エンジン”。大きめの家電量販店ならスケルトンモデルが展示されていたりするので、是非一度見てほしい

 庫内容量が物足りないという指摘もあった。最初から最後まで過熱水蒸気で調理するヘルシオには、大きな「過熱水蒸気発生器」が必要で庫内はタイトだ。またサイズアップすると過熱水蒸気発生装置の能力が不足するという事情もあり、2代目ヘルシオのラインアップでは、もっとも大きい製品でも庫内容量25リットルに止まっていた。しかし、家電店の調理家電売り場には、30リットル以上の製品が当たり前に並んでいる。

 既報の通り、この問題も30リットルモデルの追加により改善された。第3世代のヘルシオは加速装置のファインを高密度フィンに切り替え、噴射風速を現行機の17メートル/秒から20メートル/秒にアップさせるとともに、大幅にコンパクト化することに成功した。

photo 庫内容量30リットルの「AX-1000」。2段調理が可能だ

 シャープでは、新型ヘルシオのターゲットを内臓脂肪が気になる中高年層(いわゆるメタボリックシンドローム)におき、今まで以上に健康指向の調理器具として訴求する考えだ。筆者もお腹のあたりが気になるお年頃のため、非常に気になる存在である。問題は、筆者を含めて内臓脂肪が気になる人たちが、脂っこいものや塩っけの多い食べ物が好き……という点かもしれない。

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