ITmedia NEWS >

“ガンダムヘッド付きDVD-BOX”のプレミアム度(2/2 ページ)

» 2006年08月25日 20時56分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
前のページへ 1|2       

 DVD-BOXは、第1巻(1〜24話)が3万7800円、第2巻(25話〜43話)が3万1500円なので、合計金額は6万9300円です。ヘッド付限定版との価格差は3万円ちょっと。この価格差で35万円もする12分の1ガンダムの頭部……しかも各種ギミックの入った“おいしいところ”が手に入るのですから、実はお得かもしれませんよ。

――今回は数量限定ということですが、上限は設定されているのですか?

 製造上、初回ロットで作る量に上限があります。今月末までは製造ラインの様子がわからないので断言できませんが、多く見積もっても3000から4000程度でしょう。Webによる受注は9月1日〜11日まで受け付けますが、仮に製造キャパシティを超える受注があった場合は、申し訳ありませんが抽選になってしまいます。2回目以降の生産には時間がかかりますので……。

――ガンプラEXPOの会場でも先行予約を受け付けていますが、受注状況はいかがですか?

 初日(8月23日)は50個程度の受注があったようです。10万円近い商品ですから、見通しを立てるのは難しいのですが、週末にどの程度の受注があるのかが勝負だと考えています。ガンプラEXPOで先行予約を申し込んでいただくと、(上限はありますが)より確実に入手できます。

photophoto 「ガンプラEXPO」は池袋サンシャインシティホールDで開催中

――今回は、DVDに収録した映像も“プレミアム”だと聞いています。

 通常、リマスターの際には35ミリフィルムをスキャンして取り込みますが、今回は1コマにつき6回ものスキャンを行っています。光の三原色であるRGB(赤、緑、青)を、それぞれ高い周波数と低い周波数に分けてスキャンします。解像度はもちろん1080P。これはCG合成や記録用素材を作る際に使う手法で、手間暇とコストがかかるため、通常のDVDリマスターでは行いません。

photo セル版DVD-BOX1、2と特製アクションモデル「1/200 RX-78-2 GUNDAM Limited Version」

 7月にはレンタルDVD向けのファーストガンダムを発売しましたが、こちらは一般的なリマスター版ですから、セル用DVDだけがさらに高画質で、よりコレクション性の高い映像になったといえます。また、放送当時には設備上の制限などで出せなかった色なども出るため、今回は富野由悠季監督にお願いして、もう一度、全話を演出していただきました。

――Blu-rayやHD DVDといったHDパッケージソフトの展開も気になりますが、予定はありますか?

 ありません。レーザーディスクでファーストガンダムを発売したとき(LDとVHDの標準争い)もそうでしたが、状況がはっきりするまでは出さないでしょう。バンダイビジュアルは、Blu-ray、HD DVDの両方に参加していますし、画質評価のために作品のサンプルを貸し出すことはありますが、スタンスとしてはどちらに対しても等距離です。

――DVD-BOXの販売数は、どの程度を見込んでいますか?

 以前発売した「機動戦士Zガンダム」のDVD-BOXは、上・中・下巻の3巻完結でしたが、それぞれ7万セット販売しました。今回はファーストガンダムですから、少なくとも10万セットには届かせたいですね。

――最後にアニメチャンネルの展開を教えて下さい。

 9月25日にスタートするアニメチャンネルは、バンダイビジュアルの作品や商品に限らず、他のアニメメーカーの作品も含めたアニメの総合サイトを目指します。DVDの値引きはしませんが、会員には10%のポイント還元を行います。ポイントは次の商品の購入に充てても良いですし、映像配信や音楽のダウンロード販売に使用することもできます。

 楽曲販売では、たとえば劇中で1度しか使われなかったような曲でも扱っていきたいですね。CDと違って返品ディスクのリスクはありませんから。また、オープン後にはなるべく早いタイミングでSNSなどのコミュニケーションサービスを加えていきたいと考えています。

 アニメチャンネルは、アニメファン全体に「ここでしか買えない」「ここでしか見られない」「ここでしか聴けない」といったオリジナリティの高いサービスを展開していくつもりです。是非、覗いてみて下さい。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.