ソニーは10月12日、ノイズキャンセル機能を搭載したウォークマン「NW-S700F」シリーズをはじめとした新製品を10月中旬より順次販売開始すると発表した。
発表されたのはNW-S700Fシリーズ3製品(メモリ容量4Gバイトの「NW-S706F」、2Gバイトの「NW-S705F」、1Gバイトの「NW-S703F」)とNW-S600Fシリーズ(メモリ容量2Gバイトの「NW-S605F」、1Gバイトの「NW-S603F」)で、いずれも価格はオープン。
製品名 | メモリ容量 | 実売想定価格 | ノイズキャンセリング機能 | FMラジオ |
---|---|---|---|---|
NW-S706F | 4Gバイト | 2万9000円前後 | ○ | ○ |
NW-S705F | 2Gバイト | 2万3000円前後 | ○ | ○ |
NW-S703F | 1Gバイト | 1万8000円前後 | ○ | ○ |
NW-S605F | 2Gバイト | 2万円前後 | ―― | ―― |
NW-S603F | 1Gバイト | 1万5000円前後 | ―― | ―― |
新製品はすべて記録メディアにフラッシュメモリを採用。Aシリーズのフラッシュメモリタイプにかわる、これからの主力モデルと位置づけられている。音質面を考慮した各種の改良も施されているが、最大の特徴はNW-S700シリーズが備えるノイズキャンセリング機能だ。
形式としてては一般的な逆位相型で、付属する専用ヘッドフォンから周囲のノイズ(騒音)を集め、打ち消す波形を生成してぶつけることでノイズを低減する。同社が既に販売しているノイズキャンセリングヘッドフォン(MDR-NC11など)では「1/3のノイズ低減」をうたっているが、新製品では「1/4のノイズ低減」を実現したという。
ノイズキャンセリングの回路は本体内に内蔵されている。同様にノイズキャンセリング機能を備えたポータブルオーディオである、パナソニックの「SV-SD800N」のようにヘッドフォンと本体の間にスイッチや基盤類は存在しておらず、日常生活内での使い勝手を高めている。
本製品ではこのノイズキャンセリング機能のほか、音質を高める要素としてステレオのLRを分離する「Clear stereo」、ひずみのない低音ブーストを可能にした「Clear Bass」、13.5ミリの大口径ヘッドフォンなどを備えており、それらを総称して同社では「ClearAudio Technology」としている。
搭載されているディスプレイは既存モデルと同様に有機ELディスプレイだが、カラーとなり、アルバムアートの表示も可能になった。また、アルバムアートをアイコンのように視覚的に確認しながら検索できる「ジャケットサーチ」機能も新たに搭載された。MP3/ATRAC/AAC/WMAの各圧縮コーデックに対応するほか(DRM処理されたWMAとAACは再生不可)、ATRAC Advanced LosslessとリニアPCMにも対応した。
ウォークマンとしては初めて、ダイレクトエンコーディング機能も搭載し、ATRAC3(64/128/256kbps)ないしリニアPCMでCDプレーヤーなどから直接録音できる(別売のケーブル「WMC-NWR1」もしくはクレードル「BCR-NWU3」が必要)。録音したファイルは付属するライブラリソフト「SonicStage CP 4.1」へ取り込むことができ、Gracenoteの波形分析サービス「Music ID」によって楽曲名/アーティスト名の取得も行える。
外部機器との接続インタフェースはUSBから独自の「WM-PORT」に変更された。WM-PORTを利用するオプションとしては、ダイレクトエンコーディング用ケーブル「WMC-NWR1」やBluetoothオーディオトランスミッター「WLA-NWB1」のほか、クレードル搭載スピーカー「CPF-NW001」などが用意される。
フル充電時で約50時間再生、3分充電で3時間再生という既存モデル譲りのスタミナ性能も特徴のひとつ。サイズは87.2(幅)×27.4(高さ)×14.9(奥行き)ミリ、約47グラム。
直販サイト「ソニースタイル」のオリジナルモデル「NW-S706F/T」も用意される。カラーが黒檀(エボニー)をイメージさせるエボニーブラウンとしたほか、金属のフレームに磨き処理とクロム塗装を施している。主なスペックやメモリ容量などはNW-S706Fと同様だ。
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