(C)2006「嫌われ松子の一生」製作委員会 |
「下妻物語」のヒットが記憶に新しい中島哲也監督がメガホンをとり、どんな女一代記にも負けない、悲しくもおかしい波乱万丈の生涯を描いた「嫌われ松子の一生」が、11月17日に通常版(3990円)と2枚組の愛藏版(6090円)の2種類でDVDリリースされる。
通常版の特典は中島監督と美術・桑島十和子、ビジュアルエフェクト・柳川瀬雅英、音楽・金橋豊彦、プロデューサー・石田雄治、ちいママ・夏子らスタッフによる音声解説、ミュージック・チャプター、キャラクターチャプター、予告編、TVスポットを収録。
愛藏版には2種類のメイキング、非公開シーン、小ネタの解説集「嫌われ松子」の愛し方、ミュージカル・シーンを本編映像とリンクさせて紹介するビデオコンテ・画コンテ集などを収録。また初回限定のみ松子が遺した写真アルバム風の豪華パッケージ仕様だ。
この映画、とにかくヒロイン松子の壮絶な人生がすごい。そもそもの始まりは、白い歯が無駄にまぶしい同僚の教師とイイ雰囲気になっていたのに、修学旅行先の宿で窃盗事件に巻き込まれ、変な髪型のセクハラ教頭に辞職に追い込まれたこと。
何の考えもなしに家を飛び出し、太宰治の生まれ変わりを自称する、見るからにダメな作家の卵に貢ぎ、彼が自殺すると、あっさりとその友人と不倫関係に陥る。その後、中洲でソープ嬢となり指名率No.1となるが、ヒモ男に搾取され、やがて彼に若い女がいると分かり逆上して殺害、自分もマンションから飛び降りる……。
まだまだ不幸の身の上話は続くが、これだけ聞くと何やら男運の悪い女の話。でも、不器用だけどいつも一生懸命な松子はどこか可愛らしく、応援したい気持ちに。笑うに笑えないはずの転落人生が、ミュージカル・シーンやCGを多用したカラフルな映像で彩られ、中島監督流の娯楽作品に仕上がっている。
松子を演じるのは、「7月24日通りのクリスマス」でも王子様を夢見るヒロインを好演した中谷美紀。怖いものナシのハジけた演技は必見です。松子に一途に愛される男性陣は、谷原章介、宮藤官九郎、劇団ひとり、伊勢谷友介、武田真治、荒川良々ら。他にも松子の寡黙な父に柄本明、弟に香川照之、甥に瑛太、松子とタッグを組むソープ嬢にBONNIE PINK、アパートの隣人にガレッジセールのゴリ、教頭にカンニングの竹山など多彩な顔ぶれが揃う。
病気の妹ばかりを可愛がる父親に振り向いてもらいたくて、変な顔をしておどける松子。好きなアイドルは光GENJIの内海光司で、膨大なファンレターを書き、いつかは返事がくると信じている松子。どんなに不幸でも、歌をうたえばたちまちハッピーになる松子。不幸にまもれ、幾度となく傷ついても、幸せを追い求める。そんな愛すべき松子の生涯を、喜びも哀しみもひっくるめて最期まで見届けよう。
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http://kiraware.goo.ne.jp/(公式サイト)
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