11月12日、東京・高輪台にあるヤマハ東京事務所でITmedia +D LifeStyle編集部主催の「AVアンプ&スピーカー体験イベント」が開催された。AV評論家として知られるITmediaの名物ライター、本田雅一氏をスピーカーに迎え、約40人のITmedia読者がピュアオーディオと7.1chホームシアターを体験した。会場には、発売されたばかりの「プレイステーション3(PS3)」も登場。
昨年とは少し趣向を変え、今回は午前と午後でテーマの異なるセミナーを開催した。午前中は、ヤマハが満を持して投入したHi-Fiオーディオ用スピーカーシステム「Soavo-1」(ソアヴォ)による2chオーディオの体験会だ。LINNのエントリーシステム「MAJIK」シリーズと組み合わせ、本田氏セレクトによる楽曲を聴き比べる。なお、LINNをチョイスした理由は、「LINNは、長時間の視聴を最も考えているメーカー。ワイドレンジなのに耳への刺激が少なく、一方で解像感が高く音像が明瞭になる。S/N感に優れたSoavoとも相性がいい」(本田氏)ため。
まずは、ヤマハがSoavoの発売を記念して作成したCD「ソアヴォな休日」から「When You're Smiling」。女性ボーカルが得意なSoavo-1のテーマソングともいえる楽曲だ。アン・サリーさんの伸びのある声が、一発録りのレコーディングと合わせて“ライブっぽく”流れ出す。
「Soavo-1の特徴は中域の良さ。歪み感が少なく、そのため透明感が出てくる。マグネシウムのメタルドーム型ツィーターも“耳あたりの良さ”を考えて作られているため、音の鋭さや解像感を保ちつつ、女性ボーカルが非常に良くきこえる。また、デュアルウーファーが全体の音を支え、トールボーイの水準を超えたパンチ力のある低域を作り出す」(本田氏)。
続いて弦楽「バッハチェロ組曲/ヨーヨー・マ」(第4楽章)、ジャズ「Inside Out/キースジャレット」など。「クラシックでは、人間の声に最も近い音域を出すチェロの音を中心に、Soavo-1が“どう音を描き分けているのか”聴いてほしかった。ジャズのポイントはピアノ。ピアノの音はしっかりした低域が出てないと全体が壊れてしまうものだが、高域までバランス良く出ている」。
SACDの試聴では、定番の「Singles 1969-1981/The Carpenters」から「マスカレード」をチョイス。再生には、エソテリックのユニバーサルプレーヤー「UX-3SE」を使用した。「エソテリックのユニバーサルプレーヤーは、それまで中域が少し薄い傾向があったが、UX3以降は中域の厚みも加わり、全体的に艶っぽさも出ている」。
さらに大編成オーケストラの迫力を体感できるSACD「マーラー交響曲1番〜巨人」(第4楽章)、最後に「Motown two/マイケル・マクドナルド」で音域の広い男性ボーカルといった具合に幅広いジャンルの楽曲を試聴する。「Soavoは女性ボーカルの音を売りにしているが、実は男性ボーカルもいい」。なお、午前中の参加者には、今回のイベントに協賛したヤマハから「自宅のオーディオシステムと聴き比べてほしい」(ヤマハ)とCD「ソアヴォな休日」が配布された。
試聴タイトル一覧(午前中の部) | |
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1 | CD「ソアヴォな休日」 When You're Smiling |
2 | CD「バッハチェロ組曲/ヨーヨー・マ」 2枚目4トラック目 |
3 | CD「Inside Out/キースジャレットなど」 When I fall in love |
4 | SACD「Singles 1969-1981/The Carpenters」 マスカレード |
5 | SACD「マーラー交響曲1番〜巨人」 第4楽章 |
6 | SACD「Motown two/マイケル・マクドナルド」 After the Dance |
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