ノイズキャンセリングヘッドフォンの新製品が相次いでリリースされている。今年の下半期だけを見ても、ボーズ「QuietComfort3」、JBL「JBL Reference 510」、日本ビクター「HP-NC80」などが登場し、ノイズキャンセリング機能を搭載したポータブルオーディオ機器もソニー(NW-S700シリーズ)とパナソニック(SV-SD800N)から販売されているなど活況を呈している。
製品ジャンルとしてはさほど新しいものではなく、筆者の記憶が確かならば1995年にはソニーから家庭用機器として「MDR-NC10」が販売開始されており(それ以前にもパイロット用や航空機内用としての製品化は行われている)、10年を超える歴史を持っている。
iPodに代表されるポータブルオーディオの普及がノイズキャンセリングヘッドフォンの後押ししたことは間違いないが、最近はこれまでとはまったく異なる勢いで各社から製品が発表されている。東北パイオニアの「SE-MJ7NS」もそのなかのひとつだ。
本製品は周囲の騒音をマイクでキャッチし、逆位相の音を人工的に発生させることでノイズを低減する、アクティブノイズキャンセリングタイプの密閉型ヘッドフォン。ハウジング内部にもマイクを備える「フィードフォワード方式」を採用することで、騒音を1/5にカットするという。
40ミリドライバーを搭載したハウジングのサイズは実測で約9.5(縦)×8ミリ(幅)×4.3(高さ)ミリ。決して小型とはいえないが、密閉型としてはそれほど大型ともいえない。ノイズキャンセリング機構を内蔵していることを考えれば、納得できるサイズと言えるだろう。重量は200グラム(コード/電池含まず)で、同じく密閉型のQuietComfort2よりもやや重い(QuietComfort2は同条件で170グラム)。
左ハウジングには電池ボックス(単四形乾電池×2本)とボリューム、ノイズキャンセリングのオン/オフ、本製品の特徴でもあるサラウンドのスイッチが設けられている。ノイズキャンセリングヘッドフォンへのサラウンド機能の搭載は「業界初」(同社)だそうだ。
このサラウンドは「SRS Headphone」によるもので、スイッチの切り替えによって、電源オフ/ノイズキャンセリングON/ノイズキャンセリング+サラウンドONの3通りに設定できる。電源オフ時には、通常のヘッドフォンとしても利用できる。
ノイズキャンセリングのオン/オフスイッチとボリュームは、装着しながら操作するには少々小さめに感じた。利用中に誤動作してしまうようなことはなく、利用しているうちに慣れるとはいえ、もう少し大きめ(特にノイズキャンセリングのオン/オフスイッチ)の方が扱いやすく思った。
なお、本製品は折りたたみ機構も備えている。ハウジングが90度回転するほか、ヘッドバンドが折りたためるようになっており、かなりコンパクトに変形する。出張へ出かける際などには、このコンパクトさのありがたみを感じることになるだろう。
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