(C)2006楳図かずお/「神の左手 悪魔の右手」製作委員会 |
楳図かずおの伝説的コミックを映画化した「神の左手 悪魔の右手」が、12月22日にDVDリリースされる。価格は3990円。
特典は78分。メイキングの「Making of Dark Fantasy 金子修介の黒い絵本」は、金子監督と脚本家・松枝佳紀の対談を中心に、特殊メイクや撮影の舞台裏、キャストのコメントで構成。また新宿のロフトプラスワンで行われた「楳図祭り2006」の模様も収められ、「ヘビ少女」「猫目小僧」などを熱唱する楳図かずおのワンマンライブーショーや、金子監督らが参加したトークショーなどを楽しめる。他にもプレミア試写会舞台挨拶、主演の渋谷飛鳥や楳図かずおのインタビューなどを収録。
人間の悪意を夢で予知するという能力を持つ少年ソウ。しかもその悪夢は現実にどこかで起きていた。両親は彼の言うことを真には受けていなかったが、姉のイズミだけは信じていた。
ある日、ソウは「僕もうすぐ死ぬんだ」とイズミに告げる。数日後、悪夢にうなされるソウの首から大量の血が噴き出し病院に運ばれる。
一方、コンビニ店員の久保田は足の不自由な娘モモと一緒に暮していた。ベッドから動けないモモは、父親が描いてくれる絵本だけを楽しみにしている。しかし、黒い表紙のその絵本は捨てられた人形を拾った少女が、突然鉤爪でノドを刺されて殺されるという、残酷な話ばかりだった。
悪夢に苦しみながらも悪を滅ぼすために奔走するソウ。昏睡状態に陥ったソウを助けるため、悪夢の中に現れる男を探すイズミ。壊れた携帯電話から聞こえるソウの声を頼りに、イズミはモモの住む街にたどり着く。
「神の左手 悪魔の右手」の中でも最も人気の高いエピソード「黒い絵本」を中心に、物語は展開する。当初、映画化を志したのは「デビルマン」の那須博之監督だったが、肝臓ガンのため無念の急逝。1度は宙に浮いたものの、「デスノート」シリーズの金子修介監督が遺志を継いでようやく完成に漕ぎ着けた。那須監督を偲ぶ様子は、メイキング映像からも伺える。
イズミ役を「怪奇大家族」「フライ,ダディ,フライ」の渋谷飛鳥が好演。殺人鬼の父親を演じるのは、個性派俳優の田口トモロヲ。本領発揮の怪演を見せている。楳図大先生もコンビニの客としてゲスト出演。
出血大サービスの血しぶき、ツッコミがいのある設定、恐怖を通り越してもはや笑うしかない殺人鬼……。楳図ワールドを壊すことなく映像化。よく出来たB級スプラッター・ホラー、真冬ですが、いかがでしょうか。
関連サイト:http://www.kaminohidarite.com/(公式サイト)
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