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その部屋、乾燥してませんか? 加湿器の選び方バイヤーズガイド(2/2 ページ)

» 2007年01月19日 22時13分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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 水タンクの容量は、給水――つまりメンテナンスの手間に直結する。たとえば500ml/hのパワーを持つ加湿器でタンク容量が4リットルなら8時間で空になるため、1日8時間使う人は毎日給水する必要がある。一方、部屋にいることが少なくて1日2時間程度しか使わない人は4日分に相当するが、長時間に渡って水を換えないと衛生的にも良くない。したがって、自分の使用頻度や1回の使用時間といった生活リズムを考え、加湿能力とタンク容量を比べて選択するべきだろう。また、店頭で製品をチェックする際は、水タンクの着脱方法などメンテナンス性もチェック。たとえば、タンクの底に内側から手が届くものは掃除がしやすくていい。

 表中で製品価格にも触れているが、加湿器はシーズンになれば毎日のように使用するものだけに、価格だけでなくランニングコストを合わせて検討したい。消費電力の面で有利なのがハイブリッド式だ。上記のように、立ち上がり時だけヒーターを使って素早く加湿し、ある程度の湿度になったらヒーターを止めて通常の気化式に移行する仕組み。近年は空気清浄機に加湿機能を付加した高機能モデルも増えているが、その多くがこの方式を採用している。

photo シャープ「HV-T50CX」はハイブリッド式加湿に除菌イオンのシャワー機能を搭載。加湿量は490ml/h、水タンク容量は4.2リットル

 気をつけたいのは、目の前にあるプライスタグだけで考えないこと。たとえば購入価格が1万円安くても、1カ月あたりのランニングコストが2000円高ければ5カ月でトータルコストは同じ。以後は省エネ性能の優れた製品のほうが割安になる。また、気化式はフィルター交換が必要になる点にも注意。フィルターは1000〜2000円程度で普通は1シーズンに1回程度交換する。また、最近ではフィルター交換不要の製品も登場しているので、合わせて紹介しておこう。

photo タイガーのハイブリッド式加湿器「ASQ-A500」は、交換不要の新しい気化フィルターを採用。円盤状のプレートを重ねた構造で、丸洗いして何度でも使用できる。加湿能力は500ml/h

 意外に見落としがちなのが設置面積だろう。カタログや製品情報サイトには外形寸法が掲載されているが、加湿器の場合はタンクの装着などメンテナンスが欠かせず、その際に周囲に水が落ちる可能性もある。ヒーター内蔵のスチーム式加湿器では吹き出し口などが熱くなる機種もあるため、加湿器を置く場所には周囲に余裕を持っておきたい。またシーズンが始まると長期間に渡って部屋に置いておくものだけにインテリアとの相性も気になるところだ。

photo エレクトロラックスの「EHF001」は、シンプルデザインのスチーム式加湿器。エッセンシャルオイル3本とアロマカップが付属しており、加湿と同時にアロマが楽しめる。加湿能力は約250ml/h。外形寸法は250(幅)×100(奥行き)×250(高さ)ミリ。重量は1.2キロ
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