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SDに対応した最強3倍ズームコンパクト――「FinePix F40fd」レビュー(3/5 ページ)

» 2007年02月21日 09時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
photo M撮影モード時は露出補正、測光パターン、ホワイトバランス、AFモードを設定できる。AFモードは顔キレイナビをオフにするとセットできるようになる

 M撮影モードではISO感度を任意に設定可能。優れているのは、ISO AUTO(400)、ISO AUTO(800)、ISO AUTO(1600)の3つのオートが用意されていること。それぞれ上限のISO感度を決められるので、上がりすぎて絵が荒れるのはイヤ、という人にいい。画質重視ならISO AUTO(400)にしておけばいいのだ。

photo シーンプログラムは豊富で、SP1とSP2にプリセットしておくことが可能

 それ以外にSP1とSP2が用意されている。これはシーンプログラムで、1と2にそれぞれ違うシーンを割り当てておけばダイヤルだけでさっと選択できる。

 M撮影時は、露出補正やホワイトバランスの設定(カスタム設定も可能)などをセット可能だが、それ以外のモードでは露出補正もできない「フルオート状態」となるので注意。細かく設定したい人はM撮影モードをフル活用って感じになるだろう。

photo 撮影時はグリッド表示も可能。各種設定がアイコンで表示されている
photo 顔キレイナビやマクロなどの機能をオンにすると一瞬だけこうして吹き出しが現れる親切設計である

 液晶モニターは2.5インチの23万画素。屋外でもそれなりに見やすく反応もいい。

24時間活躍する最強の3倍ズームコンパクトかも

photo バッテリーは少し小さくなった。その下にメディアスロットがある。xD-ピクチャーカードとSDメモリーカードの兼用スロットで、このようにSDメモリーカードで使うことも可能だ

 バッテリーはCIPA規格で約300枚。F31fdに比べるとバッテリーが少し小さくなった分、枚数も減ってしまったが、300枚なら実用上の問題もないだろう。

photo パフォーマンスでは、節電を取るか、性能を取るかを選ぶ。AFスピードアップはAFが高速になるが、その分あきらめも早い印象。「モニターパワーアップ」は昼間でも見やすく、特にバッテリーの持ちが気になるシチュエーションでなければ、これにしておくのがいいだろう。旅行時や大量に撮るときは「節電」がお勧めか

 充電は、F31fdまではACアダプタを本体に直結する本体内充電だったが、F40fdでは専用充電器でバッテリーのみを充電するタイプになった。

 側面には赤外線通信機能があり、IrSimple対応機器や同社のモバイルプリンタ「Pivi」(関連記事)に対して赤外線で画像のやりとりができる。

 絵に関しては、FinePixらしい安定した鮮やかさで、人肌も健康的。

 一番いいのはシャッタースピードを気にせず気軽に鮮やかな絵が撮れること。実際に使ってて「え、この明るさでこのシャッタースピードなの?」と思うことしばしば。このISO感度の上げっぷり、潔さが気持ちいいのだ。

 よってオートで朝から夜までお気軽に撮れるって意味では最強である。お勧めは「ISO AUTO(800)」のM撮影モード。状況によって「ブレ軽減」や「高感度2枚撮り」などに切り替えるといい。

 オーソドックスで幅広く使える3倍ズームコンパクトとしては強力な1台である。買って損はなし。もしあなたが画素数やxD-ピクチャーカードのせいでFinePixを躊躇してたとしたら、手にとらない理由はあるまい。

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