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“ソニー対キヤノン”の軍配は? HDVカメラの最新2機種を比較する(後編)HDVカメラレビュー「HDR-HC7」vs.「iVIS HV20」(1/3 ページ)

» 2007年02月23日 09時53分 公開
[浅井研二,ITmedia]

“ソニー対キヤノン”の軍配は? HDVカメラの最新2機種を比較する(前編)

新入学シーズンに向けてリリースされた、ソニーのハイビジョン・ハンディカム「HDR-HC7」と、キヤノンのHDビデオカメラ「iVIS HV20」は、今後、家庭用HDVカメラ市場を牽引していくことになるライバルどうしだ。この2機種の使い勝手、撮影画質などを比較してみたい。


 前回に続き、ソニーのハイビジョン・ハンディカム「HDR-HC7」と、キヤノンのHDビデオカメラ「iVIS HV20」を比較していく。似たようなタイプに仕上がった両製品だが、製品に対する“こだわり”には、やはりメーカーの姿勢の違いが感じられる。

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“タッチパネル”と“ジョイスティック”で、ともに親しみやすい操作を提供

 操作に関しては、両製品とも各社の従来からの体系をそのまま汲んでおり、当然ながら、「HDR-HC7」と「iVIS HV20」では大きく異なっている。

 「HDR-HC7」の場合は、液晶に装備されたタッチパネルを利用して、ほとんどの操作を行う。さらに、マニュアル撮影機能やシステム基本設定など、すべての操作対象が1つの回転式“メニュー”にまとめられており、その項目数は膨大だ。メニュー構成は、「カメラ設定(撮影モード時のみ)」「メモリー設定(メモリ撮影モード時のみ)」「ピクチャーアプリ」「編集/変速再生(再生モード時のみ)」「基本設定」「時間設定」に分類されている。

photo 「HDR-HC7」のメインメニューは回転式。「X.V.COLOR」の切替はカメラ設定の最下部にあるが、「P.メニュー」へもあらかじめ登録されている

 ただし、別に“P.メニュー”というシステムが用意されているおかげで、機能や設定の呼び出しはさほど面倒ではない。これは要するにショートカットボタンで、あらかじめ主要なマニュアル撮影設定/機能が独立したボタンとして配置されているうえ、自由に変更も可能だ。自分が頻繁に使うものを追加したり、不要なものを削除すればいい。

 一方、「iVIS HV20」では、電源ダイヤルのすぐ下に配置されたジョイスティックとFUNC.ボタンが中心的な役割を果たしている。従来は「MENU」ボタンも併用していたのだが、これは“リストラ”されてしまったようだ。その代わりに、FUNC.ボタンで呼び出せるファンクションメニューの最下部へ、「メニュー」という選択肢が追加された。

photo 「iVIS HV20」では基本設定を行うMENUボタンはなくなり、「メニュー」をファンクションメニューの最下部から呼び出すようになった

 構成は従来どおりで、メニューは主に基本的な“設定”、ファンクションメニューはマニュアル撮影などの“機能呼び出し”を行うものだ。具体的には、ファンクションメニューには「撮影モード」「測光(カードモード時のみ)」「ホワイトバランス」「画面効果」「撮影モード」「連写(カードモード時のみ)」「D.エフェクト」「静止画記録品質」「メニュー」が並ぶ。そして、「メニュー」を選択すると、(カメラモード時の場合)「カメラ設定」「記録/入力設定」「再生/出力設定」「表示設定」「システム設定」「日時設定」などがまとめられた画面へ移動する。

 全体的には、タッチパネルを利用でき、メニュー体系もシンプルな「HDR-HC7」のほうが、初見ではとっつきやすいといえる。ただし、「iVIS HV20」には慣れれば各種機能が素早く扱えるという利点もある。

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