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簡単手間なしの光学5倍ズームデジカメ――オリンパス「FE-240」レビュー(3/5 ページ)

» 2007年03月08日 00時00分 公開
[小山安博,ITmedia]

 オートで撮影するカメラというポリシーに立てば、ISO感度やホワイトバランスはすべてカメラに任せる、という考え方もありだとは思う。初心者以外の人には制限がきつすぎるが、まあ、そうした人はこういうカメラは購入しないだろう。

 ただ、それでも疑問を感じるのが、設定した項目が電源オフでクリアされる点。フラッシュを発光禁止にしても、再起動するとフラッシュがオンになってしまうので、フラッシュが使えない屋内で撮影する場合に、いちいちフラッシュを発光禁止にしなければならないのは面倒だ。フラッシュを忘れて暗く写ってしまうような失敗を防ぐためかもしれないが、意図しないフラッシュの発光の方が困る気はするのだが。

電子手ブレ補正を搭載

 起動するには本体上部の電源ボタンを押すか、撮影ボタンを押す。撮影ボタンからの起動は設定でオン/オフができる。同様に、再生ボタンも設定できる。再生時は、シャッターボタン半押しで撮影モードに移行する。

 低価格モデルゆえににかCCDシフト方式などの手ブレ補正機能は搭載していないが、撮影後の画像を補正する電子手ブレ補正機能を搭載する。あくまであとから画像自体を修正する機能なので完全ではないし、画質の劣化もあるので、基本は「手ブレしないように撮影する」という前提だが、それでも簡易な画像のレスキューとして利用してもいいだろう。

photophoto 再生画面。左下にある手のマークが手ブレ表示(左)、メニュー画面から電子手ブレ補正を実行する。カメラが手ブレと判断しなかった画像には実行できない(右)

 画像が手ブレしているかどうかは、再生時に3段階で表示され、手ブレしている写真に対してはこの電子式手ブレ補正を実行できる。手間や実行時に数秒必要な点を考えると常用するのは難しい気もする。

photo 電子手ブレ補正を実行すると2画面に補正前後の画像が表示される

 再生機能では、25コマのまでのサムネイル表示が可能だが、カレンダー表示のようなインタフェースは搭載しない。編集機能は画像の回転やリサイズぐらい。スライドショー再生には対応する。

photo サムネイルが25コマも表示されるので、全体を見渡すのにいい

 それ以外では、「ポケット写真」機能を搭載。これは本体の内蔵メモリに最大9枚の画像を保存できるという機能。初期化を行っても画像が消えないので、気に入った画像を保存しておけばいつでも画像を見ることができる。ポケット写真だけでスライドショー再生を行うことも可能だ。

 FE-240は、機能を必要最小限に限定し、初心者でも迷わずに撮影することを目指したカメラだ。使い込もうとすると物足りなさは感じるかもしれないが、そもそもが設定を変えながら撮影することを目的としたカメラではないので、電源を入れてシャッターボタンを押せば、きちんと被写体の写った写真が撮れる、という割り切ったカメラと考えた方がいい。

photo カードはxDピクチャーカード。電源はリチウムイオン充電池で、駆動時間は約190枚(CIPA規格)

 そう考えれば、低価格でコンパクトでありながら5倍ズームを搭載しているので、使い勝手のいいカメラだといえるだろう。

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