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安心さがウリの定番コンパクト機――キヤノン「IXY Digital 10」レビュー(2/5 ページ)

» 2007年03月20日 08時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
photo 顔を検出するとこのように枠が表示され、カメラがメインの被写体と判断した方は白くなる

 最短撮影距離はマクロモードで5センチ(広角側)とそこそこ寄れる。AFは9点測距のAiAFが基本だが、AFを顔認識にすると、顔認識機能が利用可能だ。顔を見つけると自動的に顔優先AEや顔優先FE(フラッシュの光量を顔に合わせて調整する)が働く。

十字キーの上を上を押すとISO感度設定モードに。リストから選べる

 ISO感度は64〜1600。オートと高感度オートのほか、マニュアルでもセットできる。高感度オートは、単に高感度まで上がるというのみならず、通常のISOオートに比べて感度の上がり方が速い(=より速いシャッタースピードで切ろうとする)。よって、昼間の撮影でも、被写体によってできるだけ高速でシャッターを切りたいときは高感度オートにするといい。

 ISO感度に関しては、ひとつ面白い機能がついた。「ISOブースト」と呼ばれるモノで、通常のISOオートで半押しにしたとき、手ブレ補正警告が出るような暗さだと、プリンタマークの「イージーダイレクトボタン」の青LEDが点滅する。そのときボタンを押すと、そのカットだけブレづらい感度にセットし直してくれるのだ。いちいちISO感度モードを変更しなくていいのはいい。

ISOブーストをオンにすると、感度が足りなくてシャッタースピードが遅いとき、青く点滅する。このボタンを押すとその場だけ感度を上げてくれる。便利だが、普通にグリップするとこのボタンは親指で隠れちゃって気づかないんじゃないかと

 ただし、普通にグリップするとこのボタンは「親指で隠れてしまってLEDが点灯しても見えないんじゃないか」というツッコミをいれたいところではある。

液晶モニターの高品質化と細かい機能向上がうれしい

 IXY Digital 10はデザインが変わって小さくなった以外は従来製品とさほど変化のないマイナーチェンジモデルに見えるが、実は、いろいろとブラッシュアップしているのである。

photo 背面。画面は再生モード。顔認識で撮った写真は自動的に「人物カテゴリー」に入れられ、左上にアイコンがつく。撮影情報も細かくみられてうれしい。なお、右の円形十字キーの上にあるのがイージーダイレクトボタン。十字キーはISO感度、マクロ、フラッシュ、連写・セルフタイマーに割り当てられている
photo 撮影時の画面。液晶モニターは非常に見やすくなった。グリッド線の表示もできる

 まずは液晶モニター。サイズは2.5インチとオーソドックスだが、格段に見やすくなった。クリアライブ液晶というのだが、反射防止マルチコートのおかげで、格段に明るいわけではないのに屋外での視認性が高い。なかなかよい液晶だ。

やっと、半押しにしたときISO感度や露出値が表示されるようになった。細かいことだがこれはうれしい

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