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昨年7月29日に公開され、興行収入76億円5000万円、観客動員610万人を記録したスタジオジブリの話題作「ゲド戦記」が7月4日にDVDリリースされる。通常版(4935円)と特別収録版(7875円)を用意。
通常版は本編ディスクと特典ディスクの2枚組。特典ディスクには絵コンテ映像、劇場予告編集、ゲド戦記音図鑑vol.1「『テルーの唄』はこうして生まれた。」を収録。
特別収録版は本編ディスクと、多言語版本編ディスク、2枚の特典ディスクをセットにした4枚組。通常版の本編ディスクの音声は6.1chサラウンドEXだが、こちらは6.1chDTS-ESで収録。多言語版本編ディスクには英語、フランス語、韓国語、北京語、広東語をドルビーデジタル2.0chで収録。
特典ディスクの1枚目は通常版と同じもの。2枚目の特典ディスクにはゲド戦記音図鑑 vol.2「映画音楽はこうして生まれた。」、公開記念特番「岡田准一『ゲド戦記』との出会い」、キャスト・アフレコ&インタビュー映像が収められ、「ゲド戦記」製作の裏側が楽しめる。
舞台は多島海世界アースシー。そこに2匹の竜が出現し、共食いする姿が目撃される。世界の均衡が崩れつつあることを悟った大賢人ハイタカ(真の名はゲド)は、その原因を探る旅の途中で、心に闇を持つ少年アレンと出会う。彼は父王を刺して家を飛び出したエンラッド国の王子だった。都城ホート・タウンに着いた彼らは、そこで生きる目的を失った人々を見る。その背後には、かつてハイタカとの戦いに敗れた魔法使いクモの存在があった。やがて2人は、ハイタカの昔なじみであるテナーの家に身を寄せるが、そこに住む顔に火傷の傷がある少女テルーは、自暴自棄になるアレンを嫌っていた……。
「指輪物語」「ナルニア国物語」と並び称される「ゲド戦記」がファンタジーの王道なら、ジブリはアニメの王道。しかし、今回メガホンをとったのは宮崎駿ではなく、彼の長男である宮崎吾朗。これが初監督作品だ。絵を見て分かるように、父の影響を受けつつも、絵画を意識した背景美術で新たな世界観を構築。さらにダークな色合いが強い原作を、人間の再生という希望溢れる物語へと昇華した。
アレンの声には岡田准一。テルーには、主体歌・挿入歌を歌う手嶌葵。彼女の歌声にほれ込んだ監督が抜擢した。ゲドに菅原文太。ほかに田中裕子、香川照之、倍賞美津子ら豪華キャストが脇を固める。
ジブリ作品のキャッチコピーを多数手掛けているコピーライターの糸井重里氏が、今回のDVD化にも協力。プロモーションの一環として、「ゲドを、読む。」なる文庫本を全国書店、DVD販売店、三鷹の森ジブリ美術館などで6月6日から100万部無料配布する。
これは原作本の魅力を伝えることで、映画版に関心をもってもらおうという趣旨から生まれたもの。気になる中身は人類学者・中沢新一氏書き下ろしによる“「ゲド戦記」の愉しみ方”、印象的なセリフをピックアップした“「ゲド戦記」のなかの心に染みることば”、“いくつかの重要な「ゲド戦記」論”で構成され、ページ数はなんと208ページに及ぶ。
ブックカバーの色は全5色で、各20万部。本が入手できる店舗の情報はDVD公式サイト(http://club.buenavista.jp/ghibli/special/ged/)に掲載される予定だ。DVDを購入する前に、まずはこの贅沢なフリーブックをじっくりと読みこもう。争奪戦が予想されるので、全色揃えたい人はお早めに。
関連サイト:
http://www.ghibli.jp/ged/(公式サイト)
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