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レビュー
» 2007年05月07日 18時40分 公開

レビュー:独自の3層撮像素子を採用したデジタル一眼レフ――シグマ「SD14」 (4/5)

[市原達也,ITmedia]

 この項目を動かすと分かるが、予想外の画質になることはあまりなく、イメージに近い画像になりやすい。全体の色あいはホワイトバランスを変更してもよいし、微調整したいなら「カラー調整」という項目で調整したい方向の色をクリックする。SD14では人肌がやや黄色がかる特性があるので、ここで赤い部分をクリックすれば簡単に修正できる。

 基本的にはSD10用のSIGMA Photo Pro2と同様の操作性だが、やや画質が向上しているようだ。SD14の性能も関係しているかもしれないが、SD10とSIGMA Photo Pro2では気になったハイライト部分が飛びにくくなっている。改善点を望むとすれば、画像の拡大縮小をもう少し細かく設定できるとよいことくらいだろうか。

 編集した画像は「JPEG」や「16ビットTIFF」、「8ビットTIFF」で保存できる。AdobeRGBやsRGBの色設定もこのとき指定する。出力サイズは3種類あり、標準サイズと2倍、1/2倍だ。標準だと2640×1760ドットのサイズになり、2倍では縦横2倍に引き延ばされて5280×3520ドットになる。縦横2倍に引き延ばすと画質が荒れそうと思うかもしれないが、色ノイズが少ないため、画像を大きくしてもそれほど劣化した画質にはならない。

 ただ、このバージョンからリサイズ方法が変わったようで、コントラストの差が激しい部分がギザギザになってしまうことがあった。ちなみにPhotoShopなどのフォトレタッチソフトを使い、バイキュービック法でリサイズすればこの問題は解消できる。大きなサイズで使いたいときには標準サイズで保存してフォトレタッチソフトで画像を大きくするとよい。

photophotophoto RAWデータを標準サイズのJPEGで出力したもの(左)、RAWデータを2倍サイズでJPEG出力したもの。手すりの部分や鳥の羽部分のギザギザが気になる(中)、RAWデータを標準サイズのJPEGで出力し、画像編集ソフトのバイキュービック法で縦横2倍にリサイズしてJPEG保存したもの(右)

作例――独特の画質

 シグマのデジタル一眼レフは熱狂的なファンが多い。それはFOVEON X3による独自の画質によるものだ。説明が難しいのだが、SD14はほかのデジタルカメラでは出にくい色が出ることと、空気感のような実際の目で見ているような描写が苦労なく撮影できるのである。SD14でもこの画質は継承されており、SD9やSD10を使っている人でも安心して使えるだろう。RAWデータで撮影したほうが修整の幅も広く高画質だが、気軽に撮影するにはJPEG形式でも十分な画質である。

 SD10よりも機能的には確実に進歩したといえる。FOVEON X3の画素数が増えても撮像素子の大きさは同じなので、解像度は上がっても画質が劣化するのではという懸念があったが、それは無用な心配だった。他のデジタルカメラとは異なる独特の描写が気に入れば、それだけのために購入するメリットはあるカメラだ。

photo RAWデータを標準サイズでJPEG保存したもの。FOVEON X3らしい立体感のある描写である
photophoto 17-70mm F2.8-4.5 DC MACROレンズで撮影。近くを飛ぶカモメ?ならこのくらいのサイズで撮影可能だ。すべてJPEGの最大サイズにて撮影している

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