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高圧縮なのにキレイ――“世界最小”ハイビジョンDVDビデオカメラ「iVIS HR10」

» 2007年06月13日 13時00分 公開
[ITmedia]

 キヤノンは6月13日、同社初のハイビジョンDVDカメラ「iVIS HR10」を8月下旬より販売すると発表した。価格はオープンで、市場想定価格は14万円前後。

 新製品は、ハイビジョン映像用の記録規格「AVCHD」に対応し、従来の2倍以上の映像圧縮効率をもつ「MPEG4-AVC/H.264」方式を採用し、専用のコーデックを新たに搭載。ハイビジョン映像を8センチDVDメディアに録画できる。

 サイズは約65(幅)×93(高さ)×133(奥行)ミリ(グリップベルト含まず)、重さは約605グラム(バッテリーパック、ディスク、miniSDメモリーカード含む)。「AVCHD規格対応のDVDビデオカメラとしては世界最小」(同社)。

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 AVCHDは、圧縮率がよく画質劣化の少ない「High Profile」を採用。平坦な絵柄(低周波数)の画質劣化は目立ちやすく、細かい絵柄(高周波数)の画質劣化は目立ちにくいという人間の視覚特性をふまえ、変換するブロックサイズを絵柄に応じて選択することで、圧縮効率と画質を高めた。

 ハイビジョン記録では4つの画質モードを用意し、最高画質のXP+モード(約12Mbps)では片面2層DVD-R DLに約27分、LPモード(約5Mbps)では約60分の映像が記録ができる。また、スタンダード画質での記録も可能だ。

 撮像素子は、同社デジタル一眼レフカメラEOS DIGITALシリーズのCMOSセンサーを応用した「キヤノン フルHD CMOS」を搭載。ハイビジョン放送と同じ約207万画素の映像を高速で読み出すことができる。低照度時の画像ノイズを抑え、最低被写体照度3ルクスの高感度撮影を可能にした。ハイビジョン撮影用に最適化した映像エンジン「DIGIC DV II」も備える。

 レンズはテープモデルのハイビジョンビデオカメラ「iVIS HV20」と同様に、光学式手ブレ補正機能を備えた光学10倍ズームの「キヤノン HD ビデオレンズ」を搭載。外部センサーとコントラスト検知による2種類のオートフォーカス機能を備えており、両方を併用する「ハイスピードAF」と、コントラスト検知のみを用いたノーマルAFとを選択できる。

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 モニターは2.7インチの「鮮やかワイド液晶」。上下左右135度の視野角を確保し、ハードコートAR(アンチリフレクション)表面処理を施すことで色再現力を高めた。そのほか、撮影を一時中断した際のスタンバイ機能「クイックスタート」ボタンや、実撮影時間55分の大容量バッテリー、24コマのフレームシートで映画風の撮影ができる「シネマエフェクト」などを備えている。静止画撮影機能も搭載し、16:9モードでの撮影時には約2メガ、4:3モードでは3.1メガの静止画をminiSDメモリーカードに保存可能。また、動画編集ソフト「Corel Application Disc」を同梱する。

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