オリンパスの「未来創造研究所」は7月7日、レンズの新しい設計手法を確立したと発表した。同社では、この手法を用いて全方位(水平画角360度)の撮影や投影が行える「軸対称自由曲面レンズ」を開発。プロジェクターやCCDカメラの試作機を作成した。
新しい設計手法は、2004年に同社が開発した「自由曲面プリズム」(転対称でない自由形状のレンズ面とプリズムを融合させてレンズ作用を持たせた光学素子)を応用し、レンズの光学特性とレンズ表面を定義する曲線の関係を大幅に見直したもの。従来の球面・非球面レンズで用いられる設計手法では定義できないような、自由度の高いレンズを設計できるという。
「軸対称自由曲面レンズ」は、直径6センチほどのコマ型。入射した光線は内部で反射し、全方位へ投影されるため、たとえば同レンズを採用したプロジェクターは、ドーム状のスクリーンに映像を投影可能。またCCDカメラは全方位を見渡せるセキュリティカメラなどに応用できるという。
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