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「機能」でなく「音」で選ぶプレーヤーソフトのススメレビュー(1/3 ページ)

» 2007年07月17日 11時25分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]

 PCで音楽を楽しむ際に、どんなプレーヤーソフトを使っているだろうか?

 WindowsならWindows Media Player(以下WMP)、Mac OSならQuick Timeというように、OSに付属しているプレーヤーを使っている人がほとんどのはず。いっぽうiPodやウォークマンなどデジタルオーディオプレーヤーを持っている人は、iTunesやSonicStageなど専用ソフトをメインプレーヤーとして使っている場合が多いだろう。

 ご多分に漏れず、僕もそんなひとりだ。メインマシンはWindowsなので、これまではずっとWMPを使ってきたが、iPodを手に入れてからはiTunesをメインプレーヤーとして使用するようになった。だがWMPやiTunesを「あえて」選んだわけではない。WMPはもともとOSに付属していたし機能的な不足を感じなかったから使っていただけだし、iTunesが取って代わったのはiPodを使う上でそれ以外の選択肢がないからだ。

 しかし先日掲載した「高音質音楽配信」(iTunes Plus編e-onkyo music編)の試聴テストを進めていくうちに、驚くべき現象を目のあたりにした。なんと、プレーヤーソフトによって、再生される音の傾向がだいぶ異なっていたのだ。確かにデコードするプログラムが異なれば音は異なってしかるべきだが、その違いは確かに存在するのだ。

photo 今回はWMP 11(11.0.5721.5145)、iTunes 7.2(7.2.0.35)、SonicStage CP(4.3.02.14200)の3本を用意した

 それは良し悪しの話ではなくあくまでも音色の話なのだが、アウトプットされる音に違いがあれば、ソフトの「機能」だけでなく「音の好み」でプレーヤーソフトを選ぶことだってアリだろう。そこで今回は、WMP、iTunes、SonicStageの3つをピックアップし(Quick Timeは音質的にiTunesと大きく変わらないため今回は取り上げていない)、それぞれで同じ音楽ファイルを再生、その音のキャラクターの違いを検証してみた。

 プレーヤーソフトで「音質」の話が出る場合、エンコード、いわゆるCDから音楽を取り込む変換エンジンのクオリティについて語られる場合が多い。しかしここでは、エンコードについては別の機会に譲り(エンコードについての検証記事を読みたいという人はぜひリクエストして欲しい)、あえて再生される音のみに話を絞っていきたいと思う。

 まずは今回取り上げる3つソフトの機能について簡単に説明しよう。

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