加速度的な情報技術の進化により、パソコン上で同時に2つ以上の処理を行うマルチタスクの実現や、インターネットの社会基盤化によるWebサーフィンやEメールの普及が、人にも普通に同時に複数のアクションを行わせるという大きな変化をもたらした。デジタルミュージックプレーヤーを聴きながらケータイ電話でEメールを送るのは朝飯前。なかには同時にお化粧をしたり、軽いブレックファーストをとるなんていう器用な「ながら族」人間も登場した。幸か不幸か、オマケにそれらの「ながらアクション」を、走行する地下鉄の中でも実現できる時代が到来した。
フォーカルポイントコンピュータなどが販売している米GRIFFINの「radio SHARK 2」もそんな普通の「ながら族」向けのパソコン周辺機器のひとつとして登場した。米国では、市場を席巻しているIBM PCと、昨今「コンピュータ」という冠を脱いだAppleのMacの両アーキテクチャーをサポートしている。しかし、日本国内の営業活動においては、パッケージ上に貼られたステッカーに、なぜか「Windowsはサポートしておりません」と明確に記載されている。外から見える透明パッケージ内部の分厚いシート右上には、明確に「PC|Mac」と両対応をうたっている矛盾が面白い。
残念ながら筆者は現在Macを公私ともに使用していないので、今回は、輸入代理店が正式サポートしていないWindows PC環境での使用を前提として話を進めて行く。日本の輸入代理店がWindows環境での動作サポートを保証していないことを明確に商品上で記述しているため、読者の皆さんは、もし動作上何らかの不都合があってもWindows環境での質問や相談を輸入代理店に、持ち込むことなく、大人の対応、独自のRISKで楽しんでいただきたい。
radio SHARK 2は、名前が示す通り外観は「サメの背びれ」にインスパイアされデザインされている様だ。USBケーブル1本でパソコンに接続でき、背びれ型の本体にAM/FMアンテナも内蔵されたオールインワン・ラジオ・チューナーだ。側面には動作中に点灯する「鮫のエラ」のようなイメージのランプが取り付けられている。鮫のエラは受信中は鈍く青く光ってインテリア的にも面白い。「録音状況時」には、同じランプが赤く光るという情報もネット上にはあるが、筆者の使用環境では確認出来ていない。
付属CDにはMac版のソフトはもちろん、日本国内ではサポートされていないWindows版のソフトも含まれているが、ここでは、Web上から誰でもダウンロード可能なWindows PC対応の「Radioサーバー」というソフトウエアを使用することを前提としてご紹介する。
StarStone製の「Radioサーバー」ソフトウエア(Vista対応済み、2週間のトライアル版)は、Griffin Technology製のUSB接続ラジオ 「radio SHARK 2」をローカルで活用するだけではなく、インターネット経由でコントロールし、リアルタイムで聴いたり、タイマー録音したりすることのできる先進のアプリケーションソフトウエアだ。
「Radioサーバー」は、昨年10月にVer1.0の正式リリース版が公開された。radio SHARK 2の前のバージョンである「radio SHARK」にも対応し、この1年弱の間、こまめにバージョンアップを繰り返し、原稿執筆時点では、Ver3.10が最新版としてStarStoneのWebページに登録されている。使用を始めて2週間経過後も使用を希望の場合は、500円の「製品キー」を購入することで継続使用が可能だ。
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