シャープブースでは、今年も前年度と同じくAQUOSファミリーが来場者を出迎える。今回は世界最大の108インチAQUOSも加わり、より迫力あるブース外観となった。
ブースでもっとも注目されているのは、やはり厚さ20ミリを誇る薄型の“次世代液晶テレビ”だ。8月22日に発表した試作機と同様のものを、会場で見ることができる。暗所コントラスト100000:1のくっきりとしたディスプレイは、照明が抑えられた展示ブースでインパクトを放っていた。
また、液晶テレビの新しい試みとして、「業界初」(同社)という26V・22V型の小型フルハイビジョン液晶テレビの試作機を参考出展していた。同社はフルハイビジョン液晶テレビの最小サイズとして32V型をラインアップしているが、今回は26V・22V型を新たに試作。小型になればなるほど、解像度1920×1080ピクセルを構成するひとつひとつのピクセルが小さくなるため、技術的には難しくなるという。PCのディスプレイ用途も視野に入れており、キーボードを収納できるスタンドを備えた状態で展示されていた。
また、2007年8月に発表した、「光センサ内蔵システム液晶」も見ることができる。光センサを液晶パネルに内蔵したことにより、通常の液晶パネルとほぼ変わらない厚みのまま、タッチパネルやスキャナとしての機能を備えた。具体的な利用方法はまだまだ検討段階だが、モバイル・ゲーム業界などの企業にサンプルの出荷を開始しているようだ。展示されているサンプルは320×480ピクセルの液晶で、コントラスト比は2000:1。タッチパネル機能は光センサが指の影を認識することで反応し、複数の接点を検出することができる。スキャナ機能は現在モノクロのみで、解像度168dpiだが、技術的には300dpiの解像度を引き出すことが可能で、カラー化も検討していくという。
HDD内蔵IP-セットトップボックス(STB)の試作機も展示されていた。IP放送やVOD(Video On Demand)など、インターネット回線を利用したテレビ視聴サービスを録画できるレコーダーで、具体的なHDD容量などの仕様はまだ検討段階とのこと。試作機はPLCに接続されていたが、無線LANや同軸といった従来の接続方法も検討するとしている。
ヤフーと協業し開発した、インターネットとAQUOSの新しいサービス「Yahoo!HD for AQUOS」も、試作コンテンツとしてお披露目されていた。液晶テレビのディスプレイサイズに合わせた専用のウェブページをヤフーが制作・提供し、ハイビジョン画質のAQUOSで視聴できる。メインメニューには“地図”“絵本”“ブックス”などのコンテンツがあり、操作はテレビのリモコンでできる。絵本では選択した絵本を紙芝居風に自動的に読み上げたり、ブックスでは売れている本やおすすめをランキング形式で表示し、何もボタンを押さなくても画面がスクロールするなど、テレビの特性にあわせ“受動的”な楽しみ方ができるコンテンツとなっていた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR