富士フイルムは10月10日、コンパクトフォトプリンターの新製品「FinePix Printer QS-70」「FinePix Printer QS-7」を10月20日より販売開始すると発表した。価格はともにオープンで、実売想定価格は液晶モニターを備える上位機種「FinePix Printer QS-70」が1万7000円前後、「FinePix Printer QS-7」が1万2000円前後。専用のインクカートリッジ・ペーパーセットも同時発売し、実売想定価格はLサイズ40枚入りが1380円前後、120枚入りが2880円前後。また、ポストカードサイズのセットも年内に発売する予定。
新製品2機種は、同社“ケータイプリンタ”「Pivi(ピヴィ) MP-300」と同様、高速赤外線通信規格「IrSimple」に対応した同社コンパクトデジタルカメラや携帯電話などから画像をワイヤレス受信することができる。3Mバイトの画像データの転送にかかる時間は約2秒。気に入った写真を簡単な操作で素早くプリントできるのが特徴だ。
また、転送速度は遅くなるが「IrDA」規格にも対応しているので、赤外線機能の付いたほとんどの携帯機種と通信が可能。そのほかUSB/PictBridgeにも対応し、Bluetoothでの通信も、市販のUSBアダプタを接続することで可能となる。また、上位機種のQS-70はSDメモリーカードやxD-ピクチャーカード、コンパクトフラッシュなどを読み込めるメディアスロットを備えた。
「現在、デジタルカメラの画像プリント率は約40%だが、残りの60%をいかにプリントしてもらえるようにするかが業界の課題。パソコンやメディアに画像をため込まず、ユーザーが気軽にプリントする習慣が付くような製品を作っていきたい」と、富士フイルムイメージングの杉原和朗社長は語る。デジタルカメラユーザーの多様化にともない女性の“お家プリント”に対するニーズも増え、PCを介さないフォトプリンタの需要は拡大していくという。
しかし、フォトプリンターの気軽さが評価される一方で、写真の仕上がりに満足していないユーザーも多いという。そんな市場動向をふまえ、新製品には独自の画像処理技術「Image Intelligence」を採用した。Image Intelligenceは同社がフォトプリントサービスで蓄えた大量の画像補整データをいかした画像処理技術の総称。Pivi MP-300も搭載していたが、今回は露出補正や逆光補正、ホワイトバランスの最適化などをより高精度で行なうほか、顔検出機能も搭載。人物の肌色を補正することで、よりきれいな仕上がりを実現した。
2機種ともにプリント方式は昇華型熱転写方式で、解像度は300×300dpi。QS-70は、液晶モニターと操作パネルを備え、自動画像補整のほか、手動で明るさや彩度を調節でき、セピア/モノクロでの印刷も可能。メディアスロットはxD-ピクチャーカード/SDメモリーカード/マルチメディアカード/メモリースティック/コンパクトフラッシュに対応する。サイズは182.3(幅)×147.3(奥行き)×74.7(高さ)ミリ。QS-7は液晶モニターを搭載せず、操作はカメラ側で行なう。サイズは182.3(幅)×147.3(奥行き)×67.8(高さ)ミリ。
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