(C)Icon Distribution, Inc. All Rights Reserved. Artwork(C)Touchstone Pictures, All Rights Reserved. |
ひとりの男の壮絶なサバイバルを全編マヤ語で描くという、チャレンジ精神旺盛なメル・ギブソン監督の意欲作「アポカリプト」が、11月21日にDVDリリースされる。
特典の「マヤの再現〜メイキング・オブ・“アポカリプト”」では、歴史アドバイザーを迎え、詳細なリサーチに基づき、建築物から武具までマヤ文明を再現したという、その舞台裏に迫る。他にも未公開シーン、予告編集、メル・ギブソンとファラド・サファイア(脚本&共同製作)によるオーディオ・コメンタリーを収録。初回生産分のみアウターケース付き。
舞台はマヤ文明後期の中央アメリカのジャングル。ジャガー・パウは“豹の拳”の名を持ち、誇り高き狩猟民族の血を引く青年。強じんな肉体と巧妙な罠で獲物を捕らえ、家族と仲間たちと平和に暮らしていたが、ある日、村はマヤ帝国の傭兵の襲撃を受ける。突然の奇襲に必死の抵抗も虚しく村は占領され、かろうじて妻子は隠したものの、ジャガーたちは捕虜として連れ去られてしまう。
体の自由を奪われたままジャングルを横切り、激流を渡り、たどり着いた果ては、先進的な文明に彩られたマヤの都だった。干ばつを沈めるための生け贄になりかけるが、間一髪その危機を逃れる。だが、今度はなんと人間狩りの標的に。果敢に逃走したジャガーは、村に残してきた妻子を救い出したい一心で、ジャングルの中をひたすら走り続ける。
デビュー作「ブレイブハート」では戦闘シーンを迫力いっぱいに描き、続く「パッション」では生々しい拷問シーンを延々と見せたメル・ギブソン。今回は、血みどろのサバイバルと走る姿を徹底的に追求しているが、天にも届きそうな石段から切り落とされた首が転がり落ちるわ、槍が肉体を貫くわ、手で抉り出された心臓はドクドクと脈を打つわ、獣に眼球を食いちぎられるわと、リアリティー溢れるバイオレンスシーンはトラウマになりそうなほどのすさまじさ。
ジャングルで培った知恵を武器に、屈強な傭兵たちをひとりまたひとりとさばいていく主人公に抜擢されたのは、ネイティブ・アメリカンの血を引くルディ・ヤングブラッド。バツグンの身体能力を備え、ジャングルを全力疾走する姿はとても美しい。
マヤ文明うんぬんという歴史検証映画ではなく、パワフルな娯楽アクションとしては一級品。アカデミー賞ではメークアップ賞、音響効果賞、音響賞の3部門にノミネート。野生の本能を呼び覚ましたい方は、大音量でお楽しみください。
|
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR