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満足度の高いiPodスピーカー、ロジクール「PF-500」レビュー(2/2 ページ)

» 2007年11月13日 10時57分 公開
[渡邊宏,ITmedia]
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photo 左上部のインタフェース類。充電具合を示すLED(左端)が用意されている

 ボタン類のインタフェースには若干の変更が加えられている。mm50は電源ON/OFF、3Dステレオ、音量と必要最小限のボタンのみだったが、PF-500では電源ON/OFF、StereoXLテクノロジー、音量、シャッフル、リピートとなっている。シャッフルとリピートが新設されたワケだが、個人的には内蔵バッテリーの充電具合を示すLEDが新設されたのがうれしく感じた。

 サウンドの傾向は両製品共に同一線上にある。過度の強調がなく、非常に聞きやすいオールラウンダーといった印象だ。ただし、小型ドライバーであることに起因するであろうハイレンジの狭さや、絶対的な容量不足による低域表現の浅さといった部分も垣間見える。特にハイハットなどアタックの強い高音の再生は苦手なようだ。ただ、サイズや設置の手軽さを考えると、これらは許容範囲内だろう。

 両製品を比較する際の最も大きな違いは付属リモコンだ。mm50の付属リモコンに用意されたボタンは、再生/一時停止、次曲送り/戻し、音量、電源、3DステレオとiPodの操作という観点から見ると必要最小限だったが、PF-500のリモコンからはクリックホイールで行える操作はほぼすべてこなすことができる。

photophotophoto 左から現行iPod(80Gバイト)・本製品のリモコン・mm50のリモコン(左)、実質的には十字キーとほぼ同等の円形コントロールインタフェースで操作を行う。リモコンの「Select」はクリックホイールのセンターボタンに相当する(中、右)

 上下2つ用意されている、円形コントロールインタフェースの上部が再生一時停止・次曲送り/戻しと音量調整という再生に関する基本操作、下部がメニュー項目の選択と決定に割り振られている。ボタンの押し心地がカチカチとやや安っぽいのは気にはなるが、機能性は文句なし。アルバムやプレイリストの選択までもiPod本体を操作するかのように扱える。これは快適だ。

photophotophoto CoverFlowもリモコンから操作できる(左、中)、リモコンの「menu」を押せば1階層戻るのはクリックホイールと同じ(左)

 細かなところではあるが、ACアダプターもmm50から変更されている。プラグ径と電圧がが変更されたために流用できないのは残念だが、アダプター部はケーブルを巻き取れるワインダー機構を備えるほか、プラグもアダプター内側に折りたためるようになっており、コンパクトに収納できる。

photo 未使用時にはコンパクトに収納できるACアダプター

 普段ならその恩恵にあずかる機会は少ないかも知れないが、キャリングケースが標準付属するパッケージ内容を見ても分かるように、本製品はアウトドアなどへ持ち出す用途も想定されている。携帯性が高いのは歓迎したい。

 iPod用スピーカーという製品ジャンルには、既に多くの先行製品が登場しているため、同社上位製品「AudioStaton high-performance stereo system for iPod」(AS-100)のように高出力アンプやビデオアウトを備えない本製品は、一見すると地味に映るかも知れない。

 ただ、「iPodをホームステレオとして活用する」という用途に絞って考えれば、十分な基本機能を備えるほか、スリムな本体サイズやiPodの操作をほぼフルに行えるリモコンの存在は大きな魅力として映る。それに、平均実売価格は1万2000円程度と同種製品群の中でも手ごろであり、選択肢のひとつとして考慮したい製品だ。

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