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H.264録画に対応した新「ブルーレイDIGA」を試す(前編)(1/3 ページ)

» 2007年11月16日 12時07分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
photo パナソニックのフラッグシップとなる「DMR-BW900」。下位の2モデルとのデザイン上の差異はほとんどなく、いずれも高さが約59ミリに抑えられたスリムデザインだ

 先日レビューを掲載したソニー製品とほぼ時を同じくして、H.264のエンコード機能を持つハイビジョンレコーダとして市場投入されたのが、パナソニックの“ブルーレイDIGA”「DMR-BW900/BW800/BW700」だ(→発表記事)。時期は未定ながら「ダビング10」への対応も表明されるなど、共通する部分も多いが、ブルーレイDIGAはフルHD解像度のH.264エンコードや「AVCREC」によるDVDメディアへのハイビジョン記録を特徴としている。

 試用機として取り上げるのは、1TバイトのHDDを内蔵したトップモデルの「DMR-BW900」。Blu-rayドライブは2層メディアと最大4倍速記録に対応し、DVDマルチドライブ機能も備えた上、カートリッジタイプのDVD-RAMにも対応する(BD-RE1.0も再生のみ可能)。このあたりは、さすがパナソニックといったところだ。下位モデルの「DMR-BW800/700」とはHDDの容量が異なるほか、ピュアオーディオ向けコンデンサーやOFC(無酸素銅)電源ケーブルを採用するなど、アナログレベルでの音質にもこだわった仕様になっている。HDMIの1080p出力とDeepColor対応はBW900/800のみだ。

photophoto 前面パネルにはクリアパネルが採用されているが鏡面仕上げではない。最前面のロゴの陰が写るのがちょっとカッコイイ(左)。トレイは左端に配置。DVD-RAMとBD-RE1.0のカートリッジメディアにも対応する。オープンクローズボタンが反対の右端にあるのはちょっと謎ではある。ついつい間違って電源ボタンを操作してしまう

 既に挙げた項目以外でほぼ共通となるスペックを確認しておこう。まず、3メディアのデジタルチューナーを2系統、アナログ地上波チューナーを1系統装備し、デジタル放送同士、もしくはデジタル放送+アナログ放送の2番組同時録画が可能。i.Link端子はDV/HDV入力とMPEG2-TS入出力に対応し、DVカメラからのダビングと他のデジタルレコーダー間とのダビング(ムーブ)に対応する。なお、i.Link端子はDMR-BW700のみ前面だけに装備しているが、「DMR-BW800/900」は背面にも備えている。

 SDHC対応のSDカードスロットも備えており、SDカードムービーで録画したHD映像をHDDへダビングできるほか、デジカメで撮影した静止画の再生や、内蔵HDD/BD-RE/DVD-RAMへのダビングに対応する。音楽CDを内蔵HDDに録音して再生できるほか、SDオーディオフォーマットでSDメモリカードへのダビングすることも可能だ。ライバルとなるソニー製品のようにDLNAなどのホームネットワーク機能は搭載していないが、代わりにSDメモリカードを軸としてほかのAV機器との連携を充実させた。

photophoto 右側の前面カバーは全体が手前に開く構造。i.Link端子、SDカードスロット、B-CASカードスロット、(本当に)ミニマムな操作ボタンを備える。リモコンをなくすとちょっと怖いかもしれない(左)。背面左側には排気ファンが後ろ側に出っ張っている。ただ、結局はACケーブルやAVケーブル類が背面側には出っ張るので実害はない
photo 背面から見ると薄さがより際立つ。S端子付きAV入力が2系統、S端子付きAV出力、D端子+アナログ音声出力、HDMI出力、光/同軸デジタル音声出力をそれぞれ1系統ずつ備える。数はあまり多くないが、一般的な利用では困ることはなさそうだ。BW900は背面にもi.Link端子を備え、HDD内蔵のCATV STBや外部HDDレコーダーとの常時接続にも配慮している。アンテナ端子はデジタル/アナログ地上波が別系統になっているが、筆者の環境では先にアンテナ線を地上デジタルの入力につなぎ、分配出力を地上アナログ、もしくは逆の接続にしても特に問題はなかった
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